「クレイジージャーニー」「消えた天才」不正の闇 TBSの組織的な不祥事か、個人の過ちか

東洋経済オンライン / 2019年9月12日 19時30分

立て続けに発覚した「やらせ」問題にTBSが揺れています(撮影:今井 康一)

9月11日午後から現在まで、TBSのホームページに異様な表示が見られます。左側に設けた「新着情報」の欄に並んでいるのは、「『クレイジージャーニー』からのご報告とお詫び」「『消えた天才』からのご報告とお詫び」という2つのトピックス。つまり、放送内容における謝罪文なのですが、最上部に据え置かれていることや、すべての文字を太字にしていることが、事の重大さを物語っています。

それぞれの文章を見ていくと、まず「『クレイジージャーニー』からのご報告とお詫び」は、8月14日の2時間スペシャルと、同日深夜のレギュラー枠で放送された、「爬虫類ハンターの加藤英明さんがメキシコの珍しい生物を捕獲する」という企画に言及。「爬虫類ハンターの加藤さんに同行取材させてもらう」という趣旨であるにもかかわらず、スタッフが現地の取材協力者に依頼して、6種類中4種類の珍しい生物を準備していたことを明かしたのです。

さらに謝罪文では、事前に準備した4種類の生物と撮影時の状況を説明。

1.メキシコサラマンダー 現地協力者が湖で事前に捕獲した個体をネットの籠に入れ、同じ湖に放ちました。

2.アリゲータートカゲ 地面に数センチの穴を掘って、事前に捕獲した個体を放ちました。

3.メキシコドクトカゲ 現地協力者が個体を岩の下に放ちました。

4.ヘルメットイグアナ 取材した大学にお借りし、大学施設内の生息可能性のある場所に放ちました。

取材先の大学から借りてまで撮影していたこと以上に驚かされたのは、このロケが7月2日から5日までのわずか4日間で行われていたこと。

謝罪文には、「番組スタッフは、狙った生物を捜索しても発見できない場合を想定して、あらかじめ狙った生物を準備しておこうと考え、現地の協力者に依頼していました」と書かれていました。しかし、「本当に4日間で6種類もの珍生物を捕獲できるの?」と視聴者から疑われるであろう内容を最初から思い描いていたところに、感覚のマヒを感じてしまいます。

■複数の人間による約2年半の不正

実際TBSは、過去に放送された爬虫類ハンター企画を調査したところ、「過去10回の放送で捕獲した生物のうち、26種類は捜索中に実際に発見し捕獲したものですが、11種類は事前に準備していたものであること」が新たに発覚。

約2年半前から継続して不正を行っていたうえに、「過去10回の放送分は全て、今回のメキシコロケを担当した番組スタッフとは別のスタッフが担当していました」と個人ではなく、複数のロケ担当者の間で行われていたことが明らかになりました。

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