「育休」働き方多様化時代に合わない問題点4選 現代の社会環境にマッチしない面がある

東洋経済オンライン / 2019年9月26日 8時10分

現在の育児・介護休業法には、現代の社会環境にマッチしない部分も少なからず出てきています(写真:CORA/PIXTA)

環境相として初入閣した小泉進次郎氏が育児休業について言及したことで、世論は賛否両論の議論が巻き起こりました。

国会議員の育児休業について直接定めた法律はありませんが、国会を欠席したり、その他の政治活動を自己判断で休業することについて法的な制限はありません。また、議員としての活動を行わなかったことに対して報酬が減額されるわけでもないので、事実上、国会議員は、本人が望めば育児休業を自由に取得できるということになります。

■育休の問題点は?

本稿では、国会議員が育休を取得することの是非については論じません。

自由に育児休業が取得できて、報酬の減額の心配もない国会議員に対し、一般国民に適用される育児・介護休業法には、取得の条件や、休業補償として支払われる育児休業給付金についてさまざまな制約があり、現代の社会環境にマッチしない部分も少なからず出てきています。

そこで、本稿では、それらの問題点について指摘し、改善の糸口を示したいと考えています。具体的に言えば、現在の育児・介護休業法の「育児」に関する制度に対して、筆者が考える問題点は4つあります。

問題点を指摘する前に、制度の基本的なところを整理しておきましょう。産前産後休業(産休)は出産予定日の6週間前、出産の翌日から8週間取得することができます。育児休業は産休後、子どもが1歳(一定の場合は2歳)になるまでの間で希望する期間、男女問わず会社に申し出ることにより取得できます。

産休は健康保険から、元の給与の約67%の出産手当金が所得補償として支払われます。育児休業開始後は、元の給与の約67%または約50%が育児休業給付金として国の雇用保険から所得補償が受けられます。後ほど詳しく解説します。

第1の問題点は、入社後1年未満は原則として育児休業を取得することができないということです。

まず、有期契約で雇用されている非正規社員については、入社後1年を経過していない場合、会社は育児休業の取得を拒むことができると育児・介護休業法では定められています。

正社員については、法律の原則では勤続年数にかかわらず育児休業を取得できることになっています。ですが、例外として、会社と労働者代表が労使協定という書面を取りかわした場合、正社員であっても入社後1年未満の育児休業の取得を会社は拒むことができるようになります。実務上は多くの会社で、この労使協定が取り交わされています。

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