総務省と携帯業界、激しく対立する「4つの理由」 ソフトバンクが「後出し規制」に強い不満

東洋経済オンライン / 2019年9月29日 7時0分

ソフトバンクが9月に打ち出した新プログラム「半額サポート+」(記者撮影)

スマホの新たな販売手法に対する総務省からの規制に、携帯キャリア各社から反発の声があがっている。

「ルールの中で創意工夫し、消費者に対してよりよいサービスを提供しようとする企業努力の否定にもつながる」

9月20日に開かれた携帯のルールを議論する総務省の有識者会議で、ソフトバンクの松井敏彦・渉外本部長は不快感をあらわにした。

■新販売プログラムに総務省が「待った」

10月から携帯電話の販売や通信契約に関する新ルールが施行されるのに伴い、ソフトバンクは端末の「実質半額値引き」をうたう販売プログラムを9月13日に始めた。auも10月1日から同様のプログラムを実施する予定だったが、総務省から「待った」がかかったのだ。

両社のプログラムは、指定の端末を48回の月額払いで購入し、25カ月目以降にその端末を返却して新端末を買えば、旧端末の残債が免除される仕組みだ。ただ、端末代とは別にプログラム利用料が390円(非課税)かかる。そのため、利用者の負担額は半額にはならない。

両社は、通信契約に関係なく端末を大幅値引きするプログラムだとアピールしていた。しかし、実際には端末にはSIMロックをかけ、他社回線の契約者は端末の購入後100日間は端末を使えないようにしている。そのため、利用者が自社回線の通信契約を結んでいなければ端末を使えず、半額値引きプログラムを使う意味がなくなる、という設計だった。

この手法は、総務省の定めた新ルールには抵触していない。総務省は10月1日から施行される改正電気通信事業法などで、通信契約への加入を条件とした端末の大幅値引きを禁じたが、両社はこれをかわすため、通信契約を直接の条件としない端末値引きの方法をひねり出したのだ。松井氏の言う「ルールの中での相違工夫」はこのことを指す。

しかし、総務省はこれを「実質的な囲い込み」とみて許さなかった。9月20日の有識者会議で高市早苗総務大臣は「SIMロック解除については、今後の方向性について速やかにルールの見直しを進める必要がある」と述べ、ただちにSIMロック解除を義務化すると表明した。総務省は11月にも指針を改正する方針だ。

さらに消費者庁も「半額値引き」とうたうのは消費者の誤解を招くと問題視し、9月26日には消費者への注意喚起を出した。その結果、両社は「半額値引き」のCMや店頭掲示も見直さざるを得なくなった。

■「後出しじゃんけん規制」にキャリアの不満

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