日本で急増する「帯状疱疹」の知られざる脅威 大人がワクチン接種をするべき理由

東洋経済オンライン / 2019年10月10日 7時30分

昨今、発症する人が増えている帯状疱疹。予防法やかかってしまった場合の対処法についてお伝えします(写真:kokouu/iStock)

「帯状疱疹」という病気を聞いたことがありますか? ピリピリと刺すような痛みと、紅斑(赤み)と小さな水ぶくれが帯状にあらわれる病気です。

過去には高齢者の病気というイメージがありましたが、最近、20~40代での急増が問題になっています。周囲に帯状疱疹になった人を知っている人も少なくないのではないでしょうか。

帯状疱疹を発症すると、強い痛みに数カ月間、場合によっては数年間、苦しめられることがあります。詳しくは後述しますが、強い神経痛を発症し、薬では痛みが完全には取れないようなケースもあります。甘く見てはいけない病気なのです。

■帯状疱疹とは

そもそも帯状疱疹とは、水痘(水ぼうそう)ウイルスの再感染のことです。子どもの頃にかかった水ぼうそうのウイルスが、神経の中に生き残り(潜伏感染)、それが再び活性化して起こる疾患です。疲労、ストレスなどが引き金になります。

神経に沿って帯状に水疱ができるため「帯状疱疹」と呼ばれます。70%以上の人は痛みを伴います。部位は、頭から足までどこにでも発症しますが、腕から胸、背中にかけてが比較的多くみられる部位です。通常は体の左右どちらかにしか発症しません。また、症状が痛みだけで、はっきりした水疱が現れない場合や、まれに、食道や気管などの粘膜部分や内臓に発症するケースもあります。男女比は、女性が1.3倍ほど多く発症します。

発症年齢は、ここ数年で変わりつつあります。以前は20代と高齢者の二峰性といわれていましたが、最近では40、50代にも増加しています。全体でみると50代以降の方に多く、80歳までに約3人に1人が帯状疱疹にかかります。

季節では、以前は冬には水ぼうそうが増え、夏には少なく、帯状疱疹はその逆(夏に多い)といわれていましたが、最近はその傾向はなくなり、連休の後や年末などの、多忙を来しやすい時期に多くみられます。

痛みが長期間残存する「帯状疱疹後神経痛」が10~50%の人にみられ、問題になります。

年齢が高い方のほうが、神経痛を発症するリスクが高くなります。時に神経痛は非常に強く、通常の痛み止めが効かず、特殊な薬の内服が必要になったり、薬では痛みが完全には取りきれない場合があります。

また、顔面に発症した場合には、顔面神経麻痺、聴覚障害、目の角膜炎などの合併症を発症する場合もあります。皮膚に瘢痕(傷あと)が残る場合もあります。ごくまれに髄膜炎や脳炎を起こすこともあります。

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