短時間で高収入の「副業」がジワリ広がる仕掛け 専門知識求む企業と人が出会う土台が整った

東洋経済オンライン / 2019年10月11日 17時0分

自分では普通で当たり前のことが誰かの役に立つことも(写真:NORi / PIXTA)

神奈川県に住む立花彰人さん(仮名、51歳)は、ある大手企業で管理職を務めている。彼は最近、インターネット上で専門的なノウハウを持った人と、それを求める会社をマッチングするサイトに登録した。本業以外で収入を得るのが目的だ。

登録するとマッチングサービスの運営会社からすぐに面談に呼ばれ、自分の関わりたい案件の希望を伝えておいた。すると2週間後には案件の紹介が来た。それは平日の終業後に1時間程度、電話で依頼者からの質問に回答するという内容で、報酬は2万円だった。

■経験知識がお金に変わる

「質問に対して自分の専門知識を交えて答えるだけ。拍子抜けするくらい簡単でした」。立花さんはこう振り返る。もちろん、自分が勤めている会社の企業秘密を明かすようなことはなかったようだ。

自分の技術的な専門知識が社外でどれだけの「需要」があるのかを試してみたかったのが、立花さんが「副業」を始めた動機の1つではあったが、会社からの給料以外で初めて自分の力で稼いだ事実に大きな満足感を得たという。

昨年1月に正社員の時間外における兼業と副業を可能にする「兼業副業」の解禁が行われた(「副業・兼業の促進に関するガイドライン」パンフレット 平成30年1月、厚生労働省)。転職情報サイト「エン転職」を運営するエン・ジャパンが今年8月に発表した副業に関するアンケートによれば、回答者1万0207人のうち41%が「副業を希望している」と答えている。

一方で、同アンケートでは「勤務先が副業を容認している」と答えた人は23%にとどまった。企業側の環境整備や理解が進んでいない側面はあるが、日本の雇用慣行である終身雇用は限界を迎え、年金不安なども重なって副業で本業以外に収入源を確保しておきたいと考えているビジネスパーソンは少なくない。

こうした中でも高度な専門性を持ったビジネスパーソンの間で、にわかに広がっているのが立花さんが利用するようなマッチングサービスだ。自分が得意とする分野の専門家として、それを必要としている企業にアドバイスする。これまでのビジネス経験や知識を活用でき、比較的短時間で高収入が得られ、集客も宣伝も投資も必要ないというメリットがある。

こうしたマッチングサービスはビザスク、みらいワークス、i-common、プロの副業などが展開している。以前は数社に満たなかったが、筆者の知る限り、現在は17社に上る。同様に登録者数も数千人に上っている。

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