悟空のきもち「51万人予約待ち」強烈人気の裏側 社員は女性だけ、連絡は全てLINEでオーケー

東洋経済オンライン / 2019年10月20日 7時30分

8月13日にグランドオープンした「悟空のきもち」銀座店。巨大な大仏の顔が出迎えるエントランスはまるでベトナムのテーマパークのようだ(編集部撮影)

ラテン語で「唯一の」を語源とするユニークという表現があるが、今回ご紹介するのはまさにユニークを地でいく企業。向こう3カ月は予約で埋まり、キャンセル待ち51万人、日本一予約のとれないドライヘッドスパ専門店「悟空のきもち」だ。

■10分で寝落ちする「絶頂睡眠」が売り

施術を受けた大半の人がすぐに「寝落ち」する「絶頂睡眠」が売りで、京都、原宿、銀座、心斎橋のほかニューヨークに店舗を展開。2019年8月13日には銀座店を4倍の広さに拡張し、グランドオープンした。

新店のコンセプトは「死後の眠りからの生還」。施術時の深い眠りと、目覚めの爽快感を臨死体験にたとえ、あの世への旅ができるアトラクション施設に見立てた店舗とした。内装装飾品の遅れから、偶然オープンがお盆初日と重なったなど、アクシデントも話題にしてしまうところに、おおらかな企業風土が見て取れる。

それまで存在しなかった、頭のもみほぐしというジャンルをゼロから開拓したのが運営会社であるゴールデンフィールド社長の、金田淳美氏。会計士だった彼女はひどい頭痛と、「仕事中に眠くなる」「眠っても疲れがとれない」という不調に長年悩んでいた。

「マッサージをはじめ何をしても改善しなかったので、頭痛とは一生の付き合いだと諦めていました。そんなある日突然、『頭をほぐしたらいいのでは?』とひらめいたんです」(ゴールデンフィールド社長の金田淳美氏)

行き詰まりを感じていた会社を思い切って辞め、起業に踏み切った。ビジネスとして成り立たせるためには、当時の相場である60分6000円で、頭のケアだけでボディーケアに勝てるものでなければならない。

そこで、国内のさまざまなマッサージやエステなど、もみほぐしを行うサービスを片っ端から受けたという。しかし、当時、頭のもみほぐしとしては、男性化粧品のスカルプケアや、床屋・美容院やエステでついでのように行うものしかなかった。

「頭をもまれても、痛いというか、全然ほぐれないと感じていました。どう触られたら気持ちいいのかを追求し、お客様からもフィードバックをもらいながら自分でメソッドを立ち上げました」(金田氏)

頭の筋肉は主に、表情やそしゃくなどに関連する顔の筋肉を使うことによって凝り固まっていく。数ミリと層が薄いので、微妙な力加減が必要とされる。また、頭という限られた部分の60分間で、お客を飽きさせず満足させなければならないため、技術を修得するのは非常に難しいそうだ。

■癒やしからアミューズメントへ方向転換

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