トランプ大統領じわり追い込む「支持層」の本音 2年前とは様相が変わってきている

東洋経済オンライン / 2019年10月24日 7時55分

支持者層もいよいよ不信感を抱き始めている。トランプ大統領は2期務めることができるか、微妙な様相を呈してきている(写真:EPA=時事)

2020年の大統領選はドナルド・トランプ敗退の様相――。

少し前まではトランプの勝算は高かった。今のところは経済指標も好調で、アメリカ国民の不評を買うような海外における戦争もない。ジョージ・W・ブッシュ元大統領は不景気によって、リンドン・ジョンソン元大統領が泥沼化したベトナム戦争によって支持を失ったように、こうした要素は現職のアメリカ大統領の支持率に大きく影響する。

スキャンダルは通常、政権に悪影響を及ぼすが、現時点ではトランプ支持者や無党派層にはあまり影響を及ぼしていない。

ところが、ウクライナをめぐる新たなスキャンダルで状況は一変している。下院議会で弾劾調査が開始され、トランプの周辺人物たちを巻き込み始めた。すでに微妙な支持率に加えて、景気の先行きも不透明感を増しているほか、民主党が格差問題を取り上げ始めていることもトランプにとってはバッドニュースだ。

かつてのリアリティーテレビ番組のスターだったトランプが敗退すれば、同氏はえり抜きの一群に仲間入りする。1952年以降、1期しか務められなかった大統領はジミー・カーターとブッシュの2人だけだ。ロナルド・レーガン元大統領や、バラク・オバマ前大統領などほか6人は、2期務めている。

■ウクライナ・スキャンダルという痛手

最近で最も大きいスキャンダルはウクライナ絡みで、これこそがトランプ政権最大のスキャンダルとなりそうだ。内部告発者による申し立てが調査の発端となり、トランプ政権が軍事援助を逆手にとって、ウクライナ政府にトランプ氏最大の民主党ライバルである前ジョー・バイデン前副大統領と、その息子による汚職の可能性について調べさせようとしたとして、民主党が非難している。

その申し立てによると、トランプ政権はトランプの電話内容が発覚すれば問題となりうる性質のものであることに気づき、文字起こしを隠蔽させようとした疑いが持たれている。

弾劾に向けて下院は訴追者として告発を行い、決定されれば上院が裁判を行う。2大政党間におけるトランプへの見解はほぼ固まっており、共和党優位の上院が3分の2以上の票でトランプ追放を宣告することは考えにくい。だが、予定される公聴会で証人たちに召喚され、公開されていない詳細事項や関係書類などが公にされれば、大統領選を大きく左右する要素になるだろう。

すでに9月25日に電話の内容が公開された後、何人かの現役および元国務省高官が不利な証言を下院にしたり、問題になった政策を議論するメッセージなどを公開。ミック・マルバニー主席補佐官代行がいったんウクライナの軍事支援をする代わりにトランプがウクライナに政治的な調査を依頼したと会見で認めた後、翌日これを撤回するという事態が起きている。

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