「うまかっちゃん」が九州人の定番となった理由 適度なとんこつ味、「マルタイ」派も

東洋経済オンライン / 2019年10月30日 7時35分

「うまかっちゃん」の主な商品(画像提供:ハウス食品)

「日本人の国民食」といわれる料理には諸説あるが、世代を問わずに手軽に食べられている、ラーメン、カレー、ハンバーグを挙げる人も多い。

以前、これらを生活文化の視点から調べたことがある。「カレー」や「ハンバーグ」に比べて、「ラーメン」はしょうゆ味やみそ味、塩味などがあり、だしも鶏がら、とんこつ、牛こつ、煮干しなど多彩だ。地域によって好みの味が変わるので、外食の大手チェーン店も、北海道から九州・沖縄までの全国を網羅する店はない。

一方、即席ラーメンは、「カップめん」(全体の7~8割)と「袋めん」(2~3割)に分かれ、今回紹介する、袋めんの市場規模は約1300億円(2018年度。日本即席食品工業協会調べ)だ。大手メーカーのブランドで全国的に見て売れ筋の上位に来るのは、「サッポロ一番」(サンヨー食品)、「チキンラーメン」(日清食品)や「マルちゃん正麺」(東洋水産)あたりだ。

■九州は「うまかっちゃん」がシェア27%

だが、九州地区では様相が異なる。ハウス食品「うまかっちゃん」が、袋めん市場で約27%と圧倒的首位なのだ。「ハウス バーモントカレー」などを持ち、カレーはトップのメーカーだが、即席ラーメンは目立たない。ただし、このブランドだけは別だ。

「『うまかっちゃん』は1979年の発売で、今年で誕生40周年を迎えました。2019年3月期の販売額はブランド全体で約63億円、前年比4%増と好調です。定番に次ぐ第2の柱にしたい、と昨年発売した『濃厚新味』が好評でした」

ブランドの責任者である安達晋氏(事業戦略本部食品事業二部・ビジネスユニットマネージャー)はこう語り、続ける。

「消費者からは『土曜日のお昼はこれだった』『実家を離れた学生時代は仕送り品の中に入っていた』という声も多くいただきます。40年続けていて、とくに九州の人の生活に組み込まれているのを感じます」

以前から「九州での強さ」を耳にしていたが、筆者は一昨年、大分県から愛知県に転勤した40代の男性会社員(福岡県出身)の次の言葉を聞き、一段と興味を持った。

「愛知では、あまり『うまかっちゃん』が売られていないので、定期的に福岡の実家から送ってもらっています」

学生や20代ではなく、40代の社会人も魅了するソウルフードなのだなと再認識した。

■味を変えない「定番」と、細分化した「地域風味」

「味の特徴は、スープも主張しすぎず何にでも合わせやすいことです。定番のネギ、紅しょうが、ゴマや、さまざまな具材を入れても楽しめます。実は40年前の発売時から、定番品の味はまったく変えていません。当社商品の中でも珍しい例です」

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