若手の49%が「転職を考えている」という現実 若手社員の定着のカギはどこにあるのか?
東洋経済オンライン / 2019年11月7日 7時30分
全国の若手社員を対象にした意識調査(2019年『入社半年・2年目 若手社員意識調査』一般社団法人日本能率協会)において、興味深い結果が明らかとなりました。人手不足の中で、若手社員の定着は企業課題の1つですが、どこにヒントがあるのでしょうか。
この調査では、勤続年数が3年未満で20~29歳の男女若手社員を対象に、能力・スキルアップ、仕事や会社組織への満足度、将来の転職意向など、現在の心境や入社時点からの変化について調べています。
■転職サイトに約半数が登録済み
人生100年時代といわれ、働く期間が長期化していくことが見込まれる中、終身雇用で会社に身を委ねるという考え方は、安心どころか、むしろリスクとさえいえる時代。入社3年未満であれば、身を入れて仕事を覚えてもらいたいところですが、若手社員の約半数(48.8%)がすでに転職を検討・活動中という結果が見られました。
転職サイトへの登録状況を尋ねたところ、「登録している」が46.8%でした。「転職はせず、今の会社に定年まで勤めるつもりである」と回答したうちの60.9%が、気持ちとは裏腹に転職サイトには登録している状況も明らかになりました。
また、「すでに副業・兼業をしている」若手社員は、28.0%と3割近くもおり、「転職はせず、今の会社に定年まで勤めるつもり」である若手社員の50.6%が、副業・兼業をしていると回答しています。その理由は、「収入を上げるため」が58.7%とトップ、次いで「複数の収入源を持っておきたいため」が38.0%となっています。
これらの回答から見えてくるのは、慎重に他社との状況を見極めながら少しでもよいポジショニングを取れる状況に身を置きつつ、副業・兼業などで将来に備えておきたいという、しっかりと予防線を張った堅実な姿勢といえるでしょう。
では、こうした若手社員を定着させるためのカギは、いったいどこにあるのでしょうか。
■能力・スキルはどう変わった?
入社当時と比べて、仕事を行ううえでの「能力・スキルがどう変わったか」を尋ねたところ、「上がった」「少し上がった」の合計が65.0%いるのに対し、「下がった」「少し下がった」の合計は11.3%となりました。
また、上がった(少し上がったも含む、以下同様)人の「仕事への満足度」との関係を見たところ、「上がった」人は「満足」の合計が73.8%であるのに対し、「下がった」人は「不満」の合計が44.4%となりました。同様に、転職への考え方を見てみると、スキルが「上がった」人は、転職するつもりはない割合が高く、「下がった」人は転職を検討している割合が高いこともわかりました。
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