「地方の古い戸建て」買い取る企業の儲けの秘訣 カチタスの登場で深刻化する空き家は減るか

東洋経済オンライン / 2019年11月14日 7時35分

「買い取り再販事業」が広がりつつある近年でも、通常なら手を出さない「地方」×「古い戸建て」で急成長している「カチタス」の儲けの仕組みとは?(写真:CORA/PIXTA)

空き家の問題は、今後ますます深刻化するといわれている。こちらの記事『100均の家ついに登場、深刻化する空き家の対処』で、空き家が問題になる理由や対処の取り組みについて取り上げた。

空き家の増加は、進行する高齢化の問題や人口や世帯の減少といった問題だけでなく、住宅価格の市場性の問題もある。地方の老朽化した住宅の場合、売りたくても貸したくても採算が合わないといった理由で、住宅市場に出せない空き家が増えているからだ。

■古い家を買い取るカチタス

ところが、こうした古い家を買い取る企業がある。埋もれてしまう家に“価値を足す”リフォームをして、住宅市場で売り出す「カチタス」(群馬県桐生市)だ。

近年「買い取り再販事業」が広がりつつある。買い取り再販とは、事業者が古い住宅を買い取って、リフォームしたうえで、自社が売り主となって販売する事業だ。

「古い住宅」は、今のものより性能が低いことに加え、老朽化が進み見栄えも悪いので、改修をしないと住宅市場に出しづらい。改修にいくらかかるかわからないし、時間も手間もかかるので、一般消費者にはハードルが高い。

事業者であれば、一般消費者と違い、大量発注することでリフォームコストを抑えることができ、改修内容をパターン化することで工期も短くできる。住宅の性能を今のレベルに向上させ、今の生活に適した間取りや設備に改修すれば、買いたいという人が現れる。こうした買い取り再販事業者が、近年増えているのだ。

■取り扱う物件はマンションが多い

ところが、買い取り再販事業者が取り扱う住宅の多くは、都市部のマンションだ。

なぜなら、マンションは、年代別に構造や設備に類似性があり、経験豊富な事業者であれば、物件をしっかり見れば、あらかじめ改修箇所や費用などを予測することができる。しかも、マンションは都市部に多いので、買い手となる一定の需要層も見込める。

これに対して戸建ては、建てたのが大手ハウスメーカーか地元の小規模工務店かによって、構造や間取り、設備などに大きな違いがある。さらに改修が必要な範囲が、マンションのように住宅内にとどまらず、住宅の基礎や屋根、外構も対象になり、それぞれの状態もさまざまで、改修範囲の特定や費用の予測が難しくなる。

例えば、想定した以上に構造部分が腐食していたりすると、改修費用がかさみ、その額を上乗せしたら市場で売れない販売価格に上昇するので、結果的に赤字になるという場合も少なくない。こうしたリスクを避けるために、築年数の新しい戸建てに限定したり、そもそもマンションしか扱わないといった、買い取り再販事業者が多いのが実態だ。

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