ネットフリックス、1年で「WOWOW超え」のなぜ オリジナル作品強化、携帯との提携強化実る

東洋経済オンライン / 2019年11月17日 7時0分

日本の会員数を大きく伸ばしているネットフリックス。写真は2019年10月に秋葉原で開催されたイベント「Netflixアニメラインナップ発表会2019ー2020」(撮影:今祥雄)

「私たちはここ日本に約300万人の会員がいます、そしてそれは増え続けています」

Netflix(ネットフリックス)の日本法人代表も務めていたグレッグ・ピーターズCPO(プロダクト最高責任者)は9月6日に開いた記者説明会で、日本におけるネットフリックスの会員数を初めて公開した(2019年8月時点)。しかし、ピーターズ氏にとって300万人という数字は、あくまで通過点にすぎなかったようだ。

■1年間で会員数を130万人増やす

この300万人という数字は極めて大きい。日本テレビの子会社Huluの会員数は202万人(2019年3月時点)。会員数286万人(同10月時点)を誇る衛星放送WOWOWをも上回っている。

しかし、それ以上に驚くべきは前年度比77%増という伸び率の高さだ。Huluの日本における2018年度の伸び率が11%増だったことからも、1年間で会員数を約130万人増やしたネットフリックスの急成長ぶりが見てとれる。

会員数増の要因の1つはコンテンツだ。今でこそ、山田孝之主演の「全裸監督」に代表されるような日本発のコンテンツも多く存在しているが、2015年のサービス開始当初はそうではなかった。当初アメリカのオリジナルコンテンツは充実していたが、日本オリジナルのコンテンツは少なかった。

しかし、今ではドラマやアニメなど、テレビ局顔負けの日本オリジナル作品を提供している。Amazon Primeビデオの松本人志を起用した「ドキュメンタル」や、Huluの地上波人気ドラマ「あなたの番です」の番外編などと対等に戦えるようになってきている。

ネットフリックスは日本において、今年9月から1年間で16ものオリジナル作品を公開すると発表している。日本の一流クリエイターを集め、コンテンツ強化を図っている。

ネットフリックスでアニメ作品を統括するチーフプロデューサーの櫻井大樹氏はその1人。制作会社プロダクション・アイジーで「攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX」や「精霊の守り人」などの脚本を手がけた実績を持つ。

櫻井氏は「漫然と加入するのではなく、観たい作品があって加入する人が増えている。そのいくつかはアニメ作品だ」と、アニメの会員数増に大きく貢献したと説明する。

そして今、このネットフリックスのアニメ作品がさらなる進化を遂げようとしている。今までは「ネットフリックスだけで見られるといっても配信権を独占しているだけで、制作しているわけではなかった」(櫻井氏)が、今後はネットフリックス自身が制作費を負担し、制作に直接関わった作品が登場してくるという。

■忖度せずに、クリエーティブファースト

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