災害時の「住宅ローン返済」意外と知らない基本 購入前に要確認、被災時に後悔しがちな3点

東洋経済オンライン / 2019年11月19日 7時25分

住宅を購入する前に押さえておきたい「災害時」の住宅ローン返済や火災保険について解説します(EvergreenPlanet/iStock)

「家を買わなければよかった」と思う瞬間の1つは、自然災害で家が被災したときです。たとえ命が助かったとしても、住む家や働く場所を失い、住宅ローンの返済が困難になることは起こりえます。

これからの生活に不安になった人がFP相談に見えたとき、口にする後悔は主に3つに集約されます。「被災前に滞納していなければ」「火災保険にしっかり入っていれば」「ハザードマップを確認していれば」……いずれも、いざ被災してから気づいたのでは手遅れながら、前もって対応していれば後で悔やむのを多少なりとも防げるでしょう。

今回は、これから住宅購入を考える人に生かしてほしい、先達から学ぶ3つの教訓をお伝えします。

■返済を滞納していると救援策は適用対象外に

被災してケガをしたり思うように働けなくなったり仕事を失うと、日々食べていくだけでも四苦八苦に。後回しになった住宅ローン返済が滞り、最終的に破産や再生といった法的手続きを取ることになる可能性は誰にでもあります。

このとき、手元にある蓄えは借金と棒引きされてほとんど残らない中、個人信用情報には法的手続きを取ったことが登録されて、生活再建のための資金が借りられなくなる可能性があります。

けれども、まだあまり知られていないのですが、返済困難になった理由が“大規模な自然災害”という場合には、「自然災害債務整理ガイドライン(正式名称:自然災害による被災者の債務整理に関するガイドライン)」の適用があるので要チェックです。借入先(銀行など)との話し合いによって、ローンの減額や免除を受けられる可能性があるのです。

これは2016年4月から運用が始まった制度です。災害救助法の適用を受けた自然災害で住宅ローンの返済が難しくなった場合に、災害後の世帯年収730万円未満、ローン返済額と新しい住居の負担が年収の40%以上であるなどの一定の条件を満たし、その自然災害で収入が減少したなどの理由により被災前ローンの支払いが困難になったと認められたときに適用される仕組みです。

この制度の適用を受けられれば、住宅ローン返済に関し減免が受けられるばかりでなく、個人信用情報にも登録されないため、新たな借り入れをする際に影響が出ないメリットも。災害に遭った人へのサポートという形のため、弁護士などの専門家に無料で相談でき、住宅ローンの借入先の金融機関との話し合いのサポートも無料でしてもらえます。

まずは、住宅ローンの借入先(銀行など)にこの制度による手続き着手を申し出て「同意書」を発行してもらい、その後に地元の弁護士会などへ手続き支援依頼をする流れです。制度の詳細は政府広報オンラインで確認を。

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