昭和系「硬めプリン」再び人気を集めている理由 プリンに特化した日本初の「ガイド本」も

東洋経済オンライン / 2020年1月17日 7時30分

東京・神保町のカフェ「ディゾン神保町」のプリンは、コーヒーとセットで楽しむことを考えて作られている(撮影:梅谷秀司)

冷たく冷やした銀色の器の上に鎮座するぷるんとした黄色いかたまり。とろっとしたカラメルソースの上には真っ白なホイップクリームと、真っ赤なチェリーがのっている――。見た目からして昭和を彷彿とさせるあのプリンが再び注目されている。しかも、「硬め」が人気だという。

■コーヒーの苦味とマッチする色と味に

 東京・神保町の「ディゾン神保町」のプリンも硬めで、生クリームごとスプーンを入れて口へ運ぶと、お酒が香る。武蔵小山の人気スイーツ店「パティスリー・ドゥ・ボン・クーフゥ」から、ケーキと共に仕入れているのだという。

コーヒーに合わせるため、「色も味も食べ応えのある濃い感じでとお願いしています。だから硬めで甘さもしっかりある。コーヒーのブレンドも飲み比べてケーキに合わせ、深めの焙煎にしています。プリンの甘味と苦味が、コーヒーの甘味と苦味にマッチするよう組み合わせました」と店長は話す。

硬めに泡立てた生クリームには、アーモンドやバニラの香りがするアマレットを加えてある。「ナッツ感が出るので、コーヒー、プリンと一体になって楽しめると思います」と店長。そのコンビネーションが愛されるのか、8時の開店から出すプリンは、15時までに売り切れてしまうという。

プリンに限らず、最近はドリンクとのコンビネーションを重視して作るスイーツがはやっている。パティシエが作る本格的なスイーツを楽しめるカフェやバーなどの選択肢が増える中、看板スイーツを目当てに、行列ができるカフェもある。そんな今を映すスイーツの1つが、昔から喫茶店メニューとして定番だったプリンである。

プリンを売りにした店の人気を、取材を通じて肌で感じていたというのが、昨年11月に『プリン本』と銘打ったガイド本を出した昭文社の茂呂真理氏だ。東京のプリンおよびアレンジプリンを出す69店を取材し、テイクアウトのプリン、コンビニ、スーパーのラインナップ、地方のプリンまで紹介している。

茂呂氏によると、硬い「プリンの流行はここ1~2年の現象。2019年5~6月、スターバックスが期間限定で『プリンアラモード フラペチーノ』を出したことが、はやっていると判断するうえで決定的でした」と言う。エッグベイビーカフェのように新しく店を出したところや、プリンメニューを新たに加える店もこの1~2年で増えている。飲食店では、硬いプリンが主流になった一方、スーパーやコンビニのプリンは今も柔らかめが中心だという。

■プリン人気の理由はその「多様性」にある

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