東大合格者の"合理的すぎる"英単語の超暗記法 ただ繰り返すのではなく「記憶に刺す」

東洋経済オンライン / 2020年3月15日 12時0分

東大受験生の間で多くの支持を受ける英単語集『鉄壁』。その『鉄壁』が11年ぶりに改訂された背景とは? ※写真は東大 安田講堂(写真:haku/PIXTA)

東京大学に入りたいと思う学生なら、知らない人はいないといって過言でない、受験指導専門塾「鉄緑会」。その鉄緑会が手がける英単語集『鉄壁』は、東大をはじめ難関大受験生のバイブル的存在として長く存在感を放っている。

その『鉄壁』が、11年ぶりに改訂された。その背景には、“東大英語の変化”があるといいます。著者自身がそれらについて解説します。

■「繰り返して覚える」は効果がない?

難関大学受験生の間で広く愛用いただいている英単語集『鉄壁』ですが、私がこの英単語帳の着想を得たのは18年前のことです。当時、鉄緑会で私は高校2年生を担当していました。

彼らが抱える最大の悩みは「英単語が覚えられない」というものでした。「似たスペルの単語を混同してしまう」「覚えてもすぐに忘れる」―― これを繰り返していると、単語に対して恐怖感を抱き、そして英語が嫌いになります。英語学習者なら誰もが身に覚えのあることでしょう。

何とかしてあげたい。そういう思いで、私は英単語を効果的に覚える方法を研究し始めました。

その中で、ちまたで常識とされている「単語を覚えるコツ」が、実はほとんど役に立っていないことを知りました。「カード化して繰り返し覚える」「ノートに何度も書いて覚える」「音読を繰り返す」――私の生徒たちは、このような工夫はすでに実践済みでした。それでも覚えた単語がどんどん頭から抜けていくのです。「繰り返して覚える」という学習法に、私は疑問を抱きました。

一方で、私は、「どういうわけか、1回見ただけなのに忘れない単語がある」ということに気づいたのです。

その頃、私はたまたまCNNで女優のジョディ・フォスターのインタビューを見ていました。その中で、彼女が映画監督のデヴィッド・フィンチャーの作風を評してmeticulous(「細かいところにこだわる」といった意味)という語を使ったのです。

どういうわけか、このmeticulousという単語が、私の脳に強く刻印されました。それから18年間、私はこの単語を見るたびに、あの大女優の顔を思い出します。彼女の表情と、単語の持つイメージが結び付き、脳から離れないのです。

こういう状態を、私は「記憶に刺さる」と呼んでいます。まさに脳という「板」に「クギ」が打ち込まれるイメージです。しっかりと刺さったクギは、容易には抜けません。一方で、打ち込みの甘いクギは何度刺してもすぐに抜けてしまいます。

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