フィットとN-BOX、比較で見えるホンダの迷い N-BOXオーナーが新型フィットで感じたこと

東洋経済オンライン / 2020年4月6日 7時20分

「N-BOX」オーナーの筆者が参加した新型「フィット」の試乗会(筆者撮影)

国内累積販売台数269万台(2020年1月時点)を誇り、いまだ180万台が保有されているという「フィット」は、2020年2月14日にフルモデルチェンジを実施し、第4世代となった。初期受注は、月販予定1万台に対して2万4000台を達成。そのうち7割が、新搭載の2モーター式ハイブリッド「e:HEV」搭載モデルだという。価格は1.3リッターガソリンエンジンが155万7600円~、e:HEVが199万7600円~だ。

対する「N-BOX」は、軽自動車として2015年から5年連続、登録車を含めた総合ランキングでも2017年から3年連続の販売台数No.1を誇る。今、日本で最もたくさん売れているクルマだ。価格は「G (ホンダセンシング非装着仕様)」の133万9800円~。

筆者は2019年3月末、N-BOXの新車を購入している。そんなN-BOXユーザーの目線で、新型フィットを見た場合、どう感じるのか。また、ホンダにとって国内販売の要である2車について、メーカーはどう考えているのか。

それを確かめるため、ホンダが2月下旬に千葉県内で開催した新型フィットの報道陣向け試乗会に参加した。ところが……。

■メーカーが考える「車格」とユーザーの購入動機は違う

試乗会でフィットの開発関係者に「N-BOXとは(商品の方向性が)まったく違う」とあっさり言われてしまった。

たしかに、コンパクトカーと軽ハイトワゴンを同じテーブルの上で比較することは、エンジニアにとって意味がないことかもしれない。決して、比較すること自体を否定しているのではないが「車格では当然、フィットが上だ」という作り手の思いが優先していた。

一方、ユーザー目線では、フィットとN-BOXは、同格になりうるクルマだ。

価格、維持費、そして「日常的な使い勝手」という観点から“手が届く新車”としてどちらを買おうかと迷うのは、当然だと言える。選ぶグレードによっては、価格帯でも同格となる。

そうした、N-BOXユーザー目線で、改めてフィットとN-BOXの違いを考えてみたい。

試乗の前段として、ホンダが商品コンセプトとした「心地よさ」を理解するところから始めた。なにせ、この「心地よさ」なるものが、あまりにもつかみどころがない。新型フィットのテレビCMを見ても、なんだかフワフワして、商品性がつかみにくいと感じていた。

そこでまず訪れたのは、ホンダの青山本社ビル1階「Hondaウェルカムプラザ青山」で開催された「ここちよさ展」(2020年2月13~28日)だ。

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