日比谷線THライナー登場、指定席の需要あるか コロナ後「脱・満員電車」時代の先駆けに?

東洋経済オンライン / 2020年6月6日 7時10分

東武線と東京メトロ日比谷線を直通する座席指定制列車「THライナー」に使われる東武鉄道70090型電車(写真:東武鉄道)

東武鉄道と東京メトロは、6月6日のダイヤ改正で座席指定制有料列車「THライナー」の運行を開始する。THライナーという名称には「TOBU(東武線)」と「HIBIYA(日比谷線)」を結ぶ列車という意味に加え、「TOKYO(東京都心)」と「HOME(自宅)」をつなぐ列車、という意味が込められている。

平日の上り列車は朝ラッシュ時間帯のピークを避けて、伊勢崎線久喜駅を6時12分に出発する「2号」と、8時13分に出発する「4号」の2本が設定される。夕・夜間ラッシュ時間帯の下り列車は日比谷線霞ケ関駅を18時02分に出発する「1号」から22時02分に出発する「9号」まで、毎時1本(計5本)が設定される。土休日も運転時刻を変更し、同本数が運行される。

平日に運行する地下鉄直通の座席指定制列車は、東京メトロと小田急電鉄が運行する千代田線直通の特急「ロマンスカー」と、東京メトロと西武鉄道が運行する有楽町線直通の「S-TRAIN」に次いで3例目だ。

■日比谷線直通では初の急行運転

注目はその停車駅だ。「THライナー」は久喜、東武動物公園、春日部、せんげん台、新越谷に停車し、東武線と東京メトロ線の境界駅である北千住は乗務員の交替のためだけに停車し、客扱いは行わない。地下鉄線内は上野、秋葉原、茅場町、銀座、霞ケ関だけ停車し、それ以外の駅は通過する(上り列車は霞ケ関―恵比寿間は普通列車扱いで運行)。1962年に始まる東武と日比谷線の相互直通運転史上、初めて急行運転を行う定期列車となる。

もっとも、日比谷線内と東武線内で急行運転の位置づけはまったく異なっている。日比谷線内には先行列車を追い抜くことができる待避線が存在しないため、速達性への寄与は限定的だ。むしろ停車駅を絞り込むことで、停車駅での乗降時間を稼ぐとともに、少しでも後続列車への影響を少なくするのがその目的だ。

一方、東武線内では本格的な急行運転を実施する。東武鉄道は北千住―北越谷間を複々線化しており、内側の線路2本を各駅停車、外側の線路2本を急行列車が使用している。

これまで日比谷線直通列車はすべて各駅停車用の線路を走行していたが、東武鉄道は「THライナー」運行開始に合わせて、西新井―梅島間に内側の線路と外側の線路を移動できるポイントを新設し、日比谷線直通列車が急行用の線路を利用できるようにしたのである。ここからも東武鉄道の、この列車への期待の高さがうかがえる。

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