「無観客の競馬」がこんなにも盛り上がった要因 ネット投票だけでも売り上げは前年比1割減

東洋経済オンライン / 2020年6月13日 9時50分

即PATは昨年のダービー当日時点の累計加入件数が273万7244人に対して、今年のダービー当日時点では累計328万8344人で50万人以上増えている。このうち37万人を超える申し込みがあったのが無観客になってからだ。

これまで競馬場やウインズで現金で購入していた人たちもネット投票に切り替えている。ネット投票の売り上げのシェアは全体の7割と言われていたが、無観客になってからも現金発売がなくなったものの売り上げは大きく落ち込んでいない。

障害の中山GJを含めた無観客開催のGⅠ11レースの売得金は1616億7387万3500円で昨年(1792億9359万1100円)との比較で90.2%。特にここ4戦はヴィクトリアマイルが昨年を上回ったほか残る3戦もすべて90%台をキープした。

4月25日から5月31日までの延べ12日間の2回東京競馬期間中の売得金は1969億4291万600円で昨年の2回東京競馬との比較で99.9%。ほぼ横ばいの数字は電話・インターネット投票限定とすれば驚異的と言える。JRAは公営競技の中でインターネット投票のシステム構築の先駆者だった。それが現在の状況で大きな強みを発揮した。

■グランアレグリアは「大歓声」を意味する

JRAはすでに宝塚記念が行われる6月28日まで無観客開催を継続することを発表している。筆者のホームである福島競馬の夏開催は7月4日から19日まで3週のべ6日間開催するが、無観客となる可能性は大きい。それでも、今回筆者が体験したようにファンはそれぞれの方法で競馬を楽しんでいる。

今後の焦点はファンをいつから迎えるのか、それがどういう形となるのか。秋のGⅠは競馬場にファンの姿があるだろうか。ジャパンCではアーモンドアイとコントレイルの対決があるかもしれない。

グランアレグリアはスペイン語で「大歓声」を意味する。歓声が戻る日を待ちながら、しばらくは取材も含めて無観客競馬を皆さんとともに楽しんでいきたい。

高橋 利明:福島民報 記者

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