沖縄、全国学力テスト「最下位脱出」の光と影 躍進を支えた県の元教育長「序列づけやめて」

東洋経済オンライン / 2020年6月24日 13時20分

ところが、諸見里氏自身は全国学力テストそのものには否定的だったという。

「テストが始まった2007年度からずっと『こういう競争をあおる、序列をつけるようなことは絶対やめてほしい』と思っていました。文科省は『都道府県の競争意識をあおるものではなく、教育指導の充実や学習状況の改善等に役立ててもらう』と説明していましたが、そんなことは建前にすぎません。だから、教育長になったときも『沖縄はずっと最下位でもいい』と開き直りたい気持ちもあった。でも、憤りを感じつつも、テストをやるからには『君たちは最下位じゃない』ということを子どもたちに見せてあげたかった」

「学力テストが続く限り、毎年、どこかの都道府県が『あなたたちは全国で最下位でした』と指摘されてしまいます。沖縄県の子どもたちはそれを味わってきましたし、中学生は今も最下位のままです。しかし、本当の学力とは、いくつかの教科テストだけで測れるものでしょうか。教育基本法第1条には『教育は、人格の完成を目指し』という教育の目的が掲げられています。文科省はその基本に今一度立ち返ってほしいと思います」

<取材:当銘寿夫=フロントラインプレス(Frontline Press)>

Frontline Press

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング