テスラの株価もマスク氏の報酬も超バブルだ 時価総額はトヨタ超、マスク氏報酬は6兆へ?

東洋経済オンライン / 2020年7月7日 8時0分

さて、こうなると、もはやテスラの業績をまじめに長期的に考えるのも馬鹿馬鹿しくなるが、この際だからやってみよう。

2019年のテスラの生産台数は年間40万台弱だ。同社のカリフォルニア工場が新型コロナウイルスの影響でフルに稼動できない中でも、上海工場が順調で、足元では生産台数を確保している。

株価と業績面の関係をあらわす代表的な指標であるPER(株価収益率)は、今後(2022年度)の成長した利益に基づいても70倍前後と予想されている。ということは、そこからさらに利益が4倍程度にならないとPERは20倍を切らない計算だ。さらに、高株価が維持されるには、この利益以上の水準が持続する必要がある。

これが実現するかどうかは、それぞれの判断だろう。

テスラ好き、マスクの信奉者は「当然実現する」と思うだろうし、懐疑派は「あり得ない」と否定するだろう。

したがって、「テスラの株価は高すぎる、トヨタグループの生産量の約30分の1なのに、あり得ない」、などと言っても始まらない。

普通に考えればそうだろうが、極度に楽観的、革命は起こる、と信じている人々に対して、それを非合理と切り捨てることはできない。確率は低いけど、僕らにとってはテールリスクだけど、まあ理論的にゼロ、不可能とはいえないね、ということだ。

では、この「夢のようなシナリオ」がどのように実現するかを考えてみよう。テスラの株価が将来、足元の業績から見て割高でない、将来の成長力の高さに依存しなくても株価が業績から正当化されるためには、2つの壁がある。

台数はもちろん、明らかな壁だ。テスラが1000万台を生産、販売するということが実現するシナリオとはどのようなものとなるか、考える必要がある。

テスラ支持者はこういうだろう。自動車はすべて電気自動車になる。既存のメーカーは、ガソリンエンジン、ディーゼルエンジンの車のシェアが高いだけで、電気自動車だけに限れば、テスラはすでに世界一のメーカーだ。世界がすべて電気自動車になると考えれば、テスラはすでに世界一も同然だ。とすれば、現時点でいかなる自動車メーカーよりも時価総額が大きくて当然だ。

そもそも電気自動車が100%になるかどうかさえ、かなり意見が分かれるところだが、仮にこれが実現するとしよう。環境規制、世界的なブームにより、あり得ないシナリオではない(実際、単なるエコというファッションであり、発電もバッテリーも環境負荷は高い。だがエコとして正しいかどうか、社会として望ましいかどうかは別だ)。

■すべて電気自動車になると、テスラはどうなる?

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