福島駅「新幹線アプローチ線新設」はなぜ必要か 新型新幹線E8系の登場後、さらに便利になる

東洋経済オンライン / 2020年7月9日 8時0分

福島駅付近で山形新幹線から東北新幹線に向かう列車。アプローチ線が新設されれば、現在より便利になる(写真:東北の山親父/PIXTA)

2024年春、山形新幹線に新型車両のE8系が登場する。同時に、福島駅に山形新幹線のアプローチ線を新設することも発表された。2026年度末に使用開始となる予定だ。このアプローチの建設は東北新幹線の運行で長年懸案になっていた事柄だ。

JR東日本は東北・上越・山形・秋田・北陸と5つの新幹線を運行する。その路線網は木に例えれば枝と幹、川に例えるなら東京に向かって大河を形成するような作りになっている。この5つの新幹線のうち、山形・秋田の各新幹線は正式な新幹線ではなく、ミニ新幹線などと呼ばれている。別の名前では新在直通とも呼ばれ、新幹線と在来線との直通運転によってスピードアップを実現したものだ。実際には乗り換え時間+アルファ程度しかスピードアップの効果はないが、新規の新幹線を建設するよりもはるかにローコストな速達化が可能で、比較的距離の短い路線では有効な手立てだ。

新幹線と在来線を直通させるためには、在来線側で新幹線と線路の幅を合わせる必要があるほか、新幹線と在来線を接続するための連絡線が必要となる。この連絡線がアプローチ線と呼ばれるものだ。

アプローチ線は東北新幹線に2カ所あり、1つは山形新幹線と接続する福島駅に、もう1つは秋田新幹線と接続する盛岡駅に存在する。

■東北新幹線が2回、平面交差を行う福島

福島駅では東北新幹線から山形新幹線が分岐、東北新幹線の「やまびこ」と山形新幹線の「つばさ」の多くがここで連結・切り離しを行っている。やまびことつばさを別々に走らせてもいいし、一部ではそうなっているが、東京―大宮間では5方面の新幹線が走るため列車本数を多く設定できないのと、列車を分ける分だけ運転士を確保する必要があって、あまり得策ではない。

結果として、福島駅で新幹線の連結・切り離しが頻繁に行われるが、山形新幹線が合流する線路が1本しかなく、しかも山形新幹線が発着するホームが14番線のみという現状の設備が状況を厳しいものにしている。

福島駅の14番線は東北新幹線の仙台方面に向かう下りホームの乗り場だが、つばさと連結して東京方面へ向かう上りのやまびこは下り線を横断して14番線に入り、連結作業を終えた後、また下り線を横断して東京方面に向かっている。

これらの連結作業が終わると、今度は下りのやまびことつばさの切り離し作業が14番線で行われる。これらの切り離しや連結作業の間に「はやぶさ」が追い越していくなど、大わらわの状況が1時間に1~2回繰り返されている。1時間あたりの回数が少ないようにも見えるが、上りのつばさが福島に到着してから下りつばさを福島から出発させ、また次の上りつばさが到着するまでの一連の流れでは20分ほどかかっており、つばさは毎時最大3本程度しか設定できない。

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