コロナで強制移住した男性「田舎暮らしの実態」 食事や仕事、生活費、人間関係はどうなのか

東洋経済オンライン / 2020年7月10日 7時30分

都会との2拠点生活をするつもりが、コロナで田舎に「強制移住」した筆者の田舎暮らしの本音は(筆者撮影)

緊急事態宣言が解除された後も、東京では新型コロナウイルスの新たな感染者が100人を超すなど、日本では「ウィズコロナ」の生活に入っている。こうした中で、今後は以前にも増して、2拠点生活や田舎への移住を考える人が増えそうだ。実際、今年1月に三重県の山奥に移住した筆者のところにも、都会から田舎に移り住みたいという声や相談が増えている。

“脱都会”の動きを後押ししそうなのが、働き方や人々の意識の大きな変化だ。一部の仕事は、リモートワークによって、満員電車に乗って都会の会社に通勤する必要がないことが明らかになった。

もう1つは、コロナウイルスによる社会環境や生活スタイルが激変したことにより、生き方自体を見つめ直し、憧れだった田舎暮らしをしたり、世の中の雑事に追われずにのんびり暮らしたりしたいと考える人が増えていることだろう。

今年初め、長年の夢をかなえて神奈川県から三重県の山村に移住した筆者が、短期間ではあるものの感じた田舎生活の実態を紹介したい。

■コロナで“強制移住”に

実は筆者は、神奈川県の家を維持しつつ、三重県の古民家を主要な住まいとする2拠点生活を始めるはずだった。家族を持つ人たちにとって、移住の際に問題になるのが家族の同意だ。

田舎暮らしは、光と影、メリットやデメリットなど実際に住んでみないとわからない毀誉褒貶(きよほうへん)が相半ばするのが現実。家族の中でも、田舎への移住に前向きな声と、消極的な声が入り乱れ、意志の統一に至らないケースも多い。筆者の場合、相方が東京を仕事の場にしており、首都圏に拠点を置いておきたいとの希望があったため、2拠点生活という選択肢を取ることにした。

筆者は1月に三重県の築75年の古民家に住み始め、薪ストーブの設置や畑の準備など生活環境の整備に着手した。荷物を運び込んだりするため、何度か神奈川県と三重県を行き来した後、3月から4月にかけて事態は急変した。

4月には緊急事態宣言が出たため、田舎では高齢者が多いことから感染への警戒感が強まり、荷物を取りに帰るだけでも神奈川県の家には戻れないような雰囲気となった。相方にとっては大きな誤算だったかもしれないが、筆者にとっては願ったりかなったり。こんな形で、本格的な三重県の古民家での移住生活が始まった。

筆者は5年前に20年以上勤めた東京の会社を退職した後、海外で過ごした期間を除いて、田舎暮らしのための物件を探し求めて、全国の数十件を見回ってきた。ところが、景色や建物状態、価格などで家族が折り合う物件にはなかなか出合うことができなかった。移り住んだ三重県の古民家は、その中でも最も条件のいい物件だったことが決め手となった。

■水やエネルギーを「自給」できるという安心感

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