100円ショップ最後発「ワッツ」が生き残れる訳 業界4位、スーパー内出店で大手競合に対抗

東洋経済オンライン / 2020年7月25日 7時20分

新型コロナウイルスの巣ごもり消費で、100円ショップ「ワッツ」の客足は急速に伸びている(撮影:尾形文繁)

新型コロナウイルスの感染拡大により、マスクやウェットティッシュなどの衛生商品は品不足になった。そんな中、リピーター客を獲得したのが100円ショップ大手のワッツだ。

ダイソーやセリア、キャンドゥなどの競合他社と比べると知名度は劣るが、全国約1200カ所に店舗を展開し、その数はキャンドゥを凌駕する。ここ数年、暗くて狭い印象があった店舗を閉鎖・改装し、価格も100円にこだわらず、200円から1000円の高額商品を投入していた矢先にコロナショックが訪れた。

デフレ不況に強い100円ショップ業界にあって、好調な業績を続けているワッツの平岡史生社長に商品戦略を聞いた。

■巣ごもりで来店客数が増えている

――2020年8月期の営業利益は前期比倍増の14.8億円の見通しです。2月以降、巣ごもり消費で急速に客足が伸びています。

(新型コロナウイルスの感染拡大の前後で)ものすごく変わった。2月以降、既存店の数字が大きく伸びて、足元も来店客数が増えるなど伸びは続いている。

客数はこれまで前年を若干割るという状況が続いていた。人口減少の中で100円ショップの数が増えていたためだ。それが2月以降、今まで100円ショップに来ない顧客層が来店している。マスクや除菌用アルコールがないかなと思ってチェックのために来店しているようだ。

――2月は店頭でマスクを探しても在庫がありませんでした。

当時はたまに入荷する商品を目当てに来店する顧客がいた。何も買わずに帰った顧客は来店客数にカウントされない。ということは、マスクや除菌商品はなかったが、いわゆる巣ごもり消費的な形でほかの商品を買った顧客が相当数いたということだ。

当社の強みは食品スーパー内の出店が多いことだ。大きなショッピングセンターが閉まってしまった中で、(当社の店舗は)食品スーパー内の出店が全体の8割強と多く、閉鎖になった店舗が他社と比べて少なかった。

食品スーパーの商圏は大きくないが、(来店は)週に2回、3回、4回になる。100円ショップ(の商品)は消耗品といっても1カ月や2カ月はもつので、顧客の数は限られ、店舗当たりの売上高は小さい。ワッツが競合他社と違うのは、小さな売上高でもって成り立つビジネスモデルでやっているところだ。

国内にスーパーマーケットは2万以上あり、半分以上は100円コーナーがない。100円コーナーを必要としない強いスーパーや、小さすぎて展開が難しいところも多いが、今よりも(売上高が)小さくても成り立つモデルを開発していく。

■経営環境は100円ショップにプラス

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