安倍首相、「1カ月半ぶり会見」で狙う反転攻勢 G7、党・内閣人事前に8月原爆忌で記者会見へ

東洋経済オンライン / 2020年7月29日 7時55分

全国的な感染再拡大を受けて、安倍首相は7月24日、官邸で記者団のインタビューに応じた。感染拡大阻止に向けて「まずは徹底検査」と強調したうえで、緊急事態宣言の再発令については「高い緊張感をもって注視しているが、あの時(4月の宣言時)とは状況が異なり、再び今、緊急事態宣言を出す状況にはないと考えている」と否定的な考えを示した。

安倍首相の言う全国的な徹底検査を実施した場合、感染者数は「早晩、東京で600人超、全国で2000人突破は確実」と専門家も予測する。東京で過去最多となった7月23日の検査数は5000件近くだったが、その後は検査数が1000件程度に対して感染者が200人以上となるなど、陽性率も跳ね上がりつつある。

感染者数が倍増すれば、それに伴って入院者・重症者数が急増し、全国レベルでの医療態勢逼迫につながる可能性も指摘されている。

そうした中、安倍首相らが注目するのはに木曜日に東京の感染者が増えていることだ。東京で過去最多を更新した7月16日、同23日はいずれも木曜日。政府部内では「もし、小池知事が検査数を意図的に調整すれば、次の木曜日の7月30日、その次の8月6日の最多記録更新もあり得る」(政府筋)と勘繰る向きもある。

コロナ担当の西村康稔経済再生相は7月26日、7月30日にもコロナ対策の分科会で専門家の意見を聞いたうえで、8月5日に有識者会議を開催する方針を示した。東京や全国での感染者急増を念頭に置いた措置とみられるが、状況次第では5日の有識者会議の分析を受けて「同日中に首相記者会見を開くための環境整備」(自民幹部)とのうがった見方も出る。

その一方で、8月6日と9日に想定される首相会見は、従来通りの質問時間制限は可能だが、感染再拡大が続いていれば安倍首相の政治責任を問いただす質問が予想され、「首相にとっても重要な会見」(政府筋)となる可能性が大きい。

8月のお盆前後には公選法違反で起訴された河井克行前法相、夫人の案里参院議員の東京地裁での公判も予定されている。河井夫妻は議員辞職せずに法廷闘争を続ける構えで、検察側が自民党本部からの1億5000万円の使途も含めた捜査結果を明らかにすれば、改めて安倍首相や二階俊博幹事長らへの批判が強まりそうだ。

■G7サミットで狙う政権浮揚

今後の政治日程をみると、8月末に予定されるG7サミットへの出席が安倍首相にとって久しぶりの晴れ舞台となる。安倍外交をアピールできれば、政権浮揚の材料となるが、感染再拡大で日本が混乱していれば、自ずと存在感は薄れる。

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