安倍首相、「1カ月半ぶり会見」で狙う反転攻勢 G7、党・内閣人事前に8月原爆忌で記者会見へ

東洋経済オンライン / 2020年7月29日 7時55分

また、その後に想定される党・内閣人事も難題だ。現状では「国難突破のための挙党一致内閣」を狙うのが常道とみられているが、麻生太郎副総理兼財務相や二階、菅両氏ら政権の3本柱を続投させるようであれば、期待外れになりかねない。

安倍首相が「政権最大のレガシー」と切望する来夏の東京五輪開催も、日本の早期感染収束が困難となれば、秋口から再延期や中止論が勢いを増しそうだ。併せて、麻生氏が唱える今秋解散・総選挙も見送らざるをえず、反転攻勢の材料も失う。

安倍首相は7月25、26日を自宅で完全休養した。「山梨県の別荘に行って、ゴルフを楽しむ予定だった」(政府筋)とされるが、感染再拡大で断念せざるをえなかったとみられている。例年、お盆前後に大型夏休みをとり、それに合わせて地元山口へお国入りしていたが、コロナ対応を理由に見送る方向だ。

ここにきて各種世論調査での内閣支持率は3割強に踏みとどまっているが、後継者不足や多弱野党による消極的支持が目立っており、「いったんたがが外れれば、支持率は一気に2割台の政権危機レベルに落ち込む」(調査専門家)とのリスクもはらむ。

安倍首相にとってまずは8月をどう乗り切るかが最大の課題だ。SNS上で「♯さよなら安倍総理」がトレンド入りしたように、コロナへの不安で国民の心も荒み、それが政権批判と安倍離れにつながる兆しもある。8月上旬に想定される久しぶりの記者会見で、自らの言葉で国民の心をつかめるのかが安倍首相による「魔の8月」克服のカギとなりそうだ。

泉 宏:政治ジャーナリスト

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