コロナ2波で「株・ドル暴落、金暴騰」は起きるか 「バブル崩壊」や「金融危機」に過敏な人の論理

東洋経済オンライン / 2020年8月3日 8時0分

なお、市場は先を見ていくものなので、実際には4~6月の動向より、その先はどうか、という方が、はるかに市場の関心事だと思われる。

実は7月のソフトデータはアメリカではかなり発表されてきており、新型コロナウイルスの流行のぶり返しもあり、やや小休止の様相だ。たとえば消費者心理については、主なものはミシガン大学の消費者態度指数とコンファレンスボードの消費者信頼感指数だが、前者は6月の78.1から72.5に、後者は同じく98.3から92.6に、悪化している。とは言っても、4月の最低値は、前者は71.8、後者は85.7であったから、底抜けしたというような状況ではない。

今週は、企業心理を表すアメリカの7月分のソフトデータが発表される。8月3日(月)のISM製造業景況指数は、6月の52.6から7月は53.6に上昇すると予想されている。一方、5日(水)に予定されている同非製造業指数は、同じく57.1から55.0に低下すると見込まれており、まちまちだ。

最も注目度が高い7月の雇用統計は7日(金)の発表予定だが、非農業部門雇用者数は前月比で167.5万人増の予想と、増加が見込まれているものの、6月分の480.0万人増からは勢いを欠く。4月を底とした6月までの米景気の立ち直りはそれなりに堅調だったが、やはり7月はひと休みで、それを受けた株式市況も一休みとなりやすいだろう。

ということで、4~6月の主要国の経済情勢は悪いがそれは自明のことで、6月にかけて日米の景気が持ち直してきていることは株価支持材料だ。ただ、7月の景気が小休止となると、株価の上値は重いだろう。

筆者は前述のように、「4~6月の経済や企業収益が悪いから、株価はひとたまりもなく下がる」とは考えていない。だが、だからと言って「中央銀行が資金散布などに注力しているから、株価はバブル相場になる」とも思えない。

■「米ドルの独歩安基調が続く」は本当か?

ここ数週間のセミナーの参加者の方や、テレビ・ラジオの視聴者の方から、やたらといっていいほど質問が多かったのは、金価格についてだった。金相場についてはほとんど見識がない。にもかかわらず当初は「金価格の上昇傾向がいつまで続くか」、といったど真ん中の質問をもらった。

それが、どういうわけか理由はわからないが、先週は「米ドルの基軸通貨としての地位が崩壊して、そのため金価格が暴騰すると考えるが、どうか」といった、「基軸通貨崩壊」の可能性を尋ねる質問が急激に増えた。ただ、基軸通貨というものは、わずか1週間や1カ月で崩壊するようなものではないだろう。

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