6人家族で「1週間の食費は1万円」極限の食生活 野菜はほとんど買えず「鶏胸肉」がたまの贅沢

東洋経済オンライン / 2020年8月5日 7時25分

シュウゴさんの知識や情報が不足しているというよりは、行政側の不適切な対応や担当者の説明不足が問題なのではないだろうか。せっかくメニューがあっても、注文できない“画餅”では意味がない。

■希望はただ1つ「家族が一緒に暮らすこと」

取材が終盤にさしかかったとき、シュウゴさんから「記事には批判的な感想やコメントも来るのですか」と聞かれた。中傷やバッシングを懸念している様子だった。そしてシュウゴさんはこう続けた。

「社会や政治に不満を持っているわけじゃない、ということをちゃんと書いてください。妻を入院させて父親ががむしゃらに働けばいいとか、子どもを施設に預けて生活を立て直すべきだとか、世間からは言われると思うんです。(それをしないのは)自分や妻のわがままだし、これまでの私の判断が甘かったということは、よくわかっています」

シュウゴさんの希望はただ1つ。「家族が一緒に暮らすこと」。

生活に困窮する人が世間の顔色をうかがい、バッシングを恐れ、先んじて自らを批判してみせる──。シュウゴさんの懸念を杞憂とはいい切れない、社会のいびつさを思った。

本連載「ボクらは『貧困強制社会』を生きている」では生活苦でお悩みの男性の方からの情報・相談をお待ちしております(詳細は個別に取材させていただきます)。こちらのフォームにご記入ください。

藤田 和恵:ジャーナリスト

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