金価格はいったいどこまで上昇するのか? 1トロイオンス=2000ドル台はもはや通過点か

東洋経済オンライン / 2020年8月6日 13時0分

金はそろそろ1グラム=8000円台もそろそろ視野に入ってきた。今からETF(上場投資信託)などで買っても儲かるのだろうか(Stiggdriver / PIXTA)

金価格が連日のように史上最高値を更新している。これまでの高値は、2011年9月につけた1トロイオンス(約31.1グラム)=1920.30ドルだったが、7月28日には1980.57ドルをつけ、約9年間破ることができなかった高値をついに更新。直近はすでに2000ドルの大台も上回っている。わかりやすいグラム単位の小売り税込み価格で見ると、1グラム=8000円台も視野に入ってきた。

■金価格は急騰後、かなり割安になっていた

2011年の高値の時には欧州債務危機の最中で、投資家が資金を金に振り向ける動きを加速させ極めて短期間で上昇した。このとき、金価格は2008年の金融危機の際につけた安値680.80ドルからわずか3年の間に約2.8倍になったことになる。当時は株価が下落し、米ドルも下げていたため、資産の逃避先として金が注目を浴びた。

しかし、欧州債務危機が落ち着き始めると、「安全資産」とされる金からは資金が流出し、2015年12月には1045.85ドルまで下落した。株価が上昇し、ドルも上げていたことを考えれば、下落するのは自然の流れだったかもしれない。ただ私はこのとき「1100ドル割れは買い場である」と言明し、メディアやメールマガジン、セミナーなどで自説を積極的に発信していた。当時の価値や採掘コストなどから見て、金価格はあまりに安いと感じたからである。

私が金価格の理論値を算出に利用しているのは、米実質金利である。金価格との相関を計算し、算出した金価格の理論値と実勢値を比較することで、金価格の割安感を図ることができる。

2015年末当時に算出した金価格の「理論値」は約1400ドルであり、上述のように、1100ドルを割り込んでいた金価格の水準はあまりに安かった。そのため、私は「金は買いである」と判断したのである。また、当時は、円建てで取引される現物の金価格と先物価格の差にもゆがみが生じていた。

同じ方法で計算すると、1990年代後半に円建て金価格が1グラム=1000円を割り込んでいた時、さらに2008年のリーマンショック時に金価格が下げたとき、さらに今回の金高騰の前につけていた4000円台の時に、買いのサインが点灯していた。3回目の買い場が到来した後、円建て金価格が6000円台から7000円台に入ったことを考えると、この考え方もまた正しかったことが証明されたのである。

さて、読者の最大の関心は、金価格が今後どのような動きになるのか、さらに、まだ投資のタイミングとしては遅くはないのか、という点であろう。結論から言えば、私は「金は買い続けるべきである」と考えている。

■なぜ今後も「金は買い」なのか?

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