PTAの「人やお金の動かし方」に猜疑心が募る訳 アゴ足つきの宴会、保険PR、割り当ては適切か

東洋経済オンライン / 2020年8月14日 7時5分

大広間で大宴会が行われた

「歓迎 さいたま市PTA協議会 御一行様」

時代を感じさせる横断幕が掲げられた宴会場は、いまどきこんな座敷が残っていたのかと思うぐらいの大広間。そこに、100人を超す中年の男女が集結して、お膳を囲んだ。夏なので、女性は薄着、男性は宿のゆかた姿で杯を掲げた。お膳には先付けの翡翠(ひすい)豆腐、タイやブリなど刺し身の四種盛り、ずわいがにの甲羅盛り、サワラの照り焼きなどが並んだ。宿は新潟市内の高級旅館だった。

2018年8月24日、この温泉旅館には、この日から2日の予定で始まった日本PTA全国協議会の「全国研究大会新潟大会」と、同時開催のPTA関東ブロック研究大会新潟大会に参加したさいたま市PTA協議会の会員が集まった。同日朝にさいたま市内を出て、新潟県内の9市に分散した10会場の分科会に参加してきた人たちだった。

ある参加者は「交通費と宿代、宴会代は払わなかった。自分で払ったのは、自分の学校のPTAへの土産代と、お茶代、昼食代ぐらいでした」と明かした。

■2018年の新潟大会には約7600人が参加

実は、この宿泊代などと交通費は、さいたま市PTA協議会が払っている。2018年度決算によると、新潟大会を含めた「研究大会参加費」は約428万円にのぼった。この費用には大会参加費として日本PTA全国協議会に納める1人5000円も含まれている。日本PTA全国協議会の2018年度決算によると、全国大会収益は約3784万円なので、新潟大会には全国から約7600人が参加したことになる。

新潟大会のパンフレットには東川勝哉会長(当時)の「ごあいさつ」として、「全国から集う8000名の皆様と共に70年の重みと歴史を感じ……」とあるので、ほぼ予定どおりの参加者があったことになる。

日本PTA全国協議会は70周年だったが、だから盛大だったわけではない。2017年の仙台大会も約3699万円、2015年の札幌大会は4575万円をそれぞれ集め、大盛況だった。それに比べて、2016年の徳島大会は2364万円にとどまった。どうやら開催場所も集まり具合に影響するようだ。

これだけの参加者が全国から集まるのは開催地にとって一大イベントだ。それだけに、開催地の自治体は2018年度に871万円の補助金を出すなど、誘致に力を入れていることがわかる。全国大会は、ほかにも「広告料」で約461万円、「協賛金」で520万円を集めた。

日本PTA全国協議会が全国から集める会費は正会員1人10円で2018年度は約8073万円を集めたので、約807万人いることになるが、全体から見ると、1000人に1人、わずか0.1%に満たない人のための大会と見ることもできる。

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