日本がグーグルやアマゾンを生み出せない真因 製造業に適した人材ばかりを求めていいのか

東洋経済オンライン / 2020年8月15日 8時30分

高学歴についてですが、製造業とユニコーン企業を比べると、製造業で働く人は比較的低学歴で(世界の製造業の従業員の中に占める大卒以上の高学歴者は約4割)、ユニコーンは多国籍、高学歴という点に大きな違いがあります。

日本の大学進学率は53%前後でOECD(経済協力開発機構)平均より7ポイント程度低い。つまり、日本は先進国のなかでは大学進学率の低い国なのです。

そして大学に進学しても、学生があまり勉強をしない。これは学生ではなく企業側に責任があります。新卒採用面接で「アルバイトやクラブ活動でリーダーシップをとった経験は?」などという質問をしている限り、誰が勉強するでしょうか。内定を出した後にはじめて「成績表を送ってください」といわれる現状では、学生は必死になって勉強して良い成績を取ろうとは思わないでしょう。つまり、日本では採用基準に成績が入っていないのです。

■グローバル企業は成績の悪い人材に見向きもしない

グローバル企業はこうした成績軽視の在り方とは真逆です。グローバル企業はたとえハーバード大学の学生でも、成績が真ん中より下だったら見向きもしません。理由は簡単で、ハーバード大学の学生だから地頭はいいかもわからない。しかし成績が真ん中以下ということは、大学時代に勉強の手を抜いて過ごした人間である。こういう人を採用しても、上司に上手にゴマをすって仕事も手を抜くに決まっているから採用しても仕方がない、そう考えます。

一方でどこの大学出身であろうと成績が全優の学生は喜んで採用します。自分で選んだ大学で優れた成績を収めた人は、自分が選んだ職場でも優れたパフォーマンスを発揮する蓋然性が非常に高いと考えるからです。

大学院生を積極的に採用しないのも一般的な日本企業の傾向です。「なまじ勉強した奴は使いにくい」というのがその理由ですが、そんな馬鹿な話はありません。

平成の30年間では一見すると日本の労働者の労働時間は減少していますが、正社員に限ると年約2000時間で全く減少していません。全体の平均した労働時間が減少しているのは労働時間が一般的に短い非正規労働者を増やしたからです。ということは、2000時間も労働していたら(200日働くとしたら一日10時間です!)、しかも仕事後、職場で飲みにいくという悪習もあるわけですから、正社員が勉強する時間などありません。「飯・風呂・寝る」を繰り返すだけの生活になります。

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