「いかさまハリス」と罵るトランプ陣営の勝算 バイデン氏は「大本命」を副大統領候補に選んだ

東洋経済オンライン / 2020年8月15日 8時0分

米民主党の副大統領候補に決まった決まったカマラ・ハリス氏。早速、トランプ陣営から「いかさまハリス」という言葉が浴びせかけられた(写真:AP/アフロ)

「カマラ・ハリス効果」には、つくづく驚いた。

「米民主党のジョー・バイデン氏は、誰を副大統領候補に指名するのか?」は、ずっと前からアメリカ政治における関心の的であった。候補者の名前はそれこそ10人以上挙がるのだが、「誰かひとり」と尋ねると、誰もが例外なく彼女の名前を挙げる。カマラ・ハリス上院議員は、いわば単勝1倍台の堂々たる本命候補であった。

■たった1日で巨額の集金!期待に違わぬ「ハリス効果」

だから8月11日に、バイデン氏がツイッターで”I have the great honor to announce that I’ve picked @KamalaHarris as my running mate.”(ここにカマラ・ハリスをわが伴走者に選んだことを、私は高らかに宣言するものである)と発信した時は、「あああ、やっと来たのか。17日はもう党大会だと言うのに、あいかわらず判断が遅いよなあ、バイデンは」と筆者は苦々しく感じたものである。

ところがこのツイートに対して、6.5万件のコメントと22.3万件のリツイート、84.1万件の「いいね」がついている。それ以前に比べて、ツイッター民の反応が一気に良くなったのだ(8月14日時点) 。こう言っちゃ悪いが、バイデン氏のフォロワー数は835万人。ドナルド・トランプ大統領の8512万人に比べると文字通りひとケタ少ない。言ってることも当たり前のことばかりで、そんなに面白くはない。少なくともトランプさんのように、「人が犬を噛む」的な意外性のある発言は望むべくもない。

ところが、今や何でもいいから文中に@KamalaHarrisと入れると、途端に反響が増えるようになったのだ。SNSの世界ではしばしばみられる現象だが、今のバイデンさんはツイートするのが面白くて仕方がない状態だろう。

いや、それだけならただの自己満足みたいな話だが、選挙資金の集まり具合も一気に良くなった。彼女の名前が出てからの24時間で、「バイデン選対」には2600万ドル、「民主党選対」には3000万ドルの資金が振り込まれた。これは1日の金額としては史上最高だ。普通の日と比べると、「カマラ・ハリス効果」は、合計で3500万ドル(約37億円)程度も多かったとみられている。

何よりこれまで、バイデン選対には熱気が欠けていると言われてきた。そりゃあそうだ。上院議員を36年、副大統領を2期8年、あまりにも長い時間をワシントンで過ごしてきた77歳の政治家なんだから、まずもって面白い人ではないのである。

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