就活サイト「リクナビ離れ」だけではない異変 マイナビ1強だがスマホ就活進み新興勢力台頭

東洋経済オンライン / 2020年9月10日 8時10分

リクナビ離れの原因のひとつは、2019年8月はじめに報道されたリクルートキャリア(リクナビの運営会社)が「内定辞退率」データを企業に提供していたことにあるだろう。

内定辞退率の予測はキャリアマッチングに有効であるし、AIのアプリケーションとしても興味深いが、リクルートキャリアは学生に対する告知が不十分だったことから一方的なバッシングを受けることになった。データ提供問題が騒がれた頃にいくつかの大学キャリアセンターを取材したが、大学の不快感はとても強かった。学生に対するキャリアガイダンスに影響した可能性は大いにある。

ただ、2019年8月に発覚した内定辞退率データ提供だけが原因かというとそうではない。それ以前から「リクナビ」は「マイナビ」に追い上げられていた。衰退の原因は学生に飽きられているからではないかと思う。

というのは、新興の「ONE CAREER」、「就活会議」、「外資就活ドットコム」、「OfferBox」、「iroots」は、「リクナビ」や「マイナビ」と異なる個性を持っているからだ。

「ONE CAREER」、「就活会議」、「外資就活ドットコム」は、「リクナビ」や「マイナビ」を補完する口コミサイトとして誕生し、「OfferBox」や「iroots」は逆求人型サイトとして機能していた。ところが、この1、2年でこれらは補完サイトからメインサイトに成長してきている。

■新興サイトが人気の理由

新興サイトが支持されるようになった理由はいくつかあると思う。1つは、「就職スケジュールの二分化」だ。実質的な就活はサマーインターンシップに始まるが、このエントリーには大手就活サイトが使われる。

ところが、就活にはもうひとつのヤマ場が3月にある。建前は採用広報の開始時期だが、企業セミナーからすぐに選考を始める企業が多い。この時期は口コミサイトが情報源として有用だ。

新興サイト興隆のもう1つの理由は、「スマホ就活」が定着していることだろう。口コミサイトはソーシャルメディアに似ていて、学生の経験談をリアルタイムで見ることができる。こういう情報収集にスマホは適している。

世代も関係しているかもしれない。現在の大学3年生や4年生は1990年代末に生まれ、「ジェネーレーションZ」と呼ばれる。Z世代の第1陣が大学を卒業し始めているわけだが、かれらの特徴として「デジタルネイティブ」が挙げられる。

学生の生の声を紹介してみよう。「リクナビ」支持者のサイト選択理由は、「使い勝手」「知名度」「安心感」「インターン」「エントリー」が多い。「オープンES」をあげる学生も多い。「リクナビ」が2012年に始めた機能で、企業ごとにES(エントリーシート)を書く手間が省けるので使う学生は多い。リクナビのキラーコンテンツと言っていい。

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