「リバースモーゲージ」借金嫌う日本人の大誤解 「死後に自宅を遺族に残せない」は本当なのか

東洋経済オンライン / 2020年9月17日 8時20分

定年後の住宅ローン返済に悩まないための方法は?(写真:【IWJ】Image Works Japan / PIXTA、写真はイメージ)

コロナ禍で今後の家計が不安、でも住宅ローン返済は変わらずやってくる――。コロナ禍によって生じる世帯収入の大幅な減少などを理由に、金融機関が住宅ローン返済に関して柔軟な対応を始めたことは、記憶に新しい。

長期固定金利の「フラット35」を取り扱う独立行政法人・住宅金融支援機構でも、住宅ローンの返済期間延長に対応した件数は、5月から急増している。

たとえ返済期間が延長されたとしても、住宅ローンを借りている世代でいちばん頭を抱えるのは高齢者であろう。非正規雇用者も多い層だ。「もし解雇となったら次に働く先はあるのか」「今後、月何万円もの住宅ローンの返済は現実的なのか」。そんな問題に悩まされている人も、いるのではないだろうか。

日本人は借金を嫌うため、繰り上げ返済などによって1日でも早く、定年までに住宅ローンを返し終わろうとする人が多数派。しかし、定年後も住宅ローンを返し続けている世帯は確実に存在している現実もある。

上記のような悩みを抱えているのであれば、「リバースモーゲージ」の活用を検討するのも1つの手段だ。うまく活用できれば、老後を豊かに暮らせる手段となる。しかし、日本人はリバースモーゲージへの誤った認識から、抵抗感を抱く人も少なくない。

■リバースモーゲージとは何なのか?

リバースモーゲージとは、自宅を担保に老後資金の借り入れができる、シニア層向けのローンのことである。自宅は担保に入れるだけなので、本人はそのまま住み続けられる。元本返済は物件売却で得られる資金に限定される「ノンリコース型」のローンだ。

生きている間に資産をキャッシュ化でき、将来の資産価値の下落リスクも負わない、シニア世代にとって理想的な商品である。

リバースモーゲージはローンの一種ではあるものの、一般的なローンとは返済方法が異なる。例えば、住宅ローンも自宅を抵当に入れて融資を受けるが、完済まで毎月元本と利息を返済し続けなければならない。

一方、リバースモーゲージは、生きている間は毎月利息のみの返済となる。元本の返済は、死亡後に担保不動産の売却代金で返済する形。月々の返済が利息のみで負担が少なく、契約後も自宅に住み続けられるのが特徴だ。

もともとアメリカで開発された商品で、自宅の資産価値を活用して年金のように毎月資金をもらい、死後、自宅の売却によって返済する仕組みである。

住宅ローンは毎月元本を返済して徐々にローンが減り(純資産が増え)、ローンを返し終わると家の資産がすべて自分のものになる。それに対して、リバースモーゲージは資産を使って毎月資金をもらい、最後は自分が死んだ際に資産を売却して返済する。

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