中国の雑貨チェーン「メイソウ」が米国で上場へ 低価格を武器に世界80以上の国・地域に進出

東洋経済オンライン / 2020年10月2日 18時40分

メイソウが中国で販売する商品の9割以上は単価が800円未満だ(写真は同社ウェブサイトより)

中国の生活雑貨チェーン大手の名創優品(メイソウ)が、アメリカのニューヨーク証券取引所でIPO(新規株式公開)を計画していることが明らかになった。同社がアメリカ証券取引委員会(SEC)に9月24日に提出した目論見書によれば、IPOで調達する資金は店舗網や物流網の拡充、情報システムの開発投資などに用いる計画だ。株式の売り出し価格や調達予定額については、まだ明らかにしていない。

メイソウは7年前に広東省広州市で創業し、日用品、電子機器、衣料品、アクセサリー、化粧品など多様な生活雑貨をそろえた店舗をチェーン展開して急成長した。2019年のチェーン全体の流通総額は190億元(約2938億円)に達する。

ただ、メイソウ本体の2020会計年度(2019年7月~2020年6月)の業績は新型コロナウイルス流行の影響を受け、売上高は前年同期比4.43%減の89億7900万元(約1388億円)、純損益は2億6200万元(約41億円)の赤字だった。

同社のセールスポイントは何と言っても価格の安さだ。目論見書によれば、2020会計年度に中国市場で販売した商品の95%以上は単価が50元(約773円)未満だった。品ぞろえは定番商品だけで8000SKU(最小管理単位)に上り、大部分がメイソウのプライベートブランド。さらに(新製品や季節商品など)毎月平均600SKU以上を新たに投入している。

■中国のコスト優位性を極限まで生かす

「新型コロナウイルスの流行をきっかけに、商品の価格帯をさらに下げることに決めた。グローバル経済の低迷は“超格安ブランド”が成長するための最高のチャンスだ」

メイソウ創業者の葉国富氏は、2020年4月に財新の取材に応じた際にそう語った。高価格帯の商品は大幅に減らし、将来は90%以上の商品の単価を30元(約464円)以下にしたいという。

同社は低価格を武器に海外進出を加速する中国企業の典型例の1社でもある。2020年6月末時点では総店舗数4222店のうち約6割の2533店を中国国内に、約4割の1689店を80以上の国と地域に展開している。2020会計年度の総売上高に占める地域別の比率は中国が67.3%、中国を除くアジアが15.9%、アメリカが13.5%だった。

「中国はあらゆる産業を網羅した工業強国であり、生産コストの安さが最大の強みだ。海外進出する中国企業にとってベストのビジネスモデルは、中国の(低コストの)優位性を極限まで生かすことだ」。葉氏はそう言い切る。メイソウは世界の約1000社のサプライヤーから商品を仕入れており、その8~9割が中国の珠江デルタ地区と長江デルタ地区に集中している。それが同社の価格競争力の強力な後ろ盾になっているという。

(財新記者:沈欣悦)
※原文の配信は9月24日

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