コロナで会えない「田舎の親」今心配すべきこと 激変している親の生活をもっと想像すべきだ

東洋経済オンライン / 2020年10月21日 17時20分

予備脳とは、主に思考や判断し行動する機能を司る「前頭葉」を中心にした脳の機能で、その機能が落ちてしまうと状況に適した行動ではなく、ゴーイングマイウエイになってしまうという。脳の活性化と体の維持、メンテナンスには、やはりデイサービスへ行ったり、ヘルパーさんが来て人と交流するということがとても大事なのだ。

認知症といっても、脳の一部にダメージがあるだけでほとんどは正常であり、予備脳はそのダメージのある部分をカバーしてくれる。しかし、家でじっとしているだけでは代償機能が働かず、認知症の症状が出やすくなるという。

「認知症は短期間で進むというものではなく、5年、10年とゆっくりと進んでいくものです。デイサービスに行かなくなって急に悪くなったというのは、病気が進行したのではなく、カバーする脳が働いていないということです。一時的に悪くなるのは表面的な症状ですから、回復する可能性も高いのでうまく対処すれば大丈夫です」

■無理強いせず、できることをやらせる

デイサービスなどに通える環境が整っている場合はいいが、他人に感染させてしまうことを恐れ、1人で生活している高齢者も多い。そういった親をもつ家族は、具体的にどう対処すればよいのだろうか。

「よく勘違いされるのですが、必要なのは、計算ドリルをやれとか口うるさく言うことではありません。そこが間違いなんです。親にしてみれば面倒臭いし、言われたくない。ポイントは本人が楽しめるかどうかということです。できないことをやらせるのではなく、できることをやらせること。

できないことを毎回『やれやれ』って言われたら、心理的には毎回ハンマーで頭をガンガン殴られているようなものです。そのほうが脳のダメージが大きいのです。家族は心配のあまりつい言ってしまうのですが、それは逆効果です。いつまでも元気でいてほしいからと、愛情が伝わるように言うことが大事ですね」(新井先生)

計算ドリルやテレビゲームなどは、繰り返しの作業であるため、脳の同じ場所、しかも一部しか働かないという。それよりも相手がいて成立するゲーム、例えば将棋、麻雀、トランプなど、相手がどういう事を考えているのか推測したり、自分はどう対応するかなど、推理と判断が必要なゲームなら脳は活性化するという。

「Go To Eatキャンペーン」もスタートしたが、外食をすることでストレス解消になるという高齢者も多い。自粛生活で家での食事が当たり前になったが、美味しいものを食べたいという意欲が低下していることも考えられる。

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