「生活のために働く人」が多い会社の行きつく先 会社が掲げる「企業理念」が実は劇的に重要な訳

東洋経済オンライン / 2020年11月9日 16時30分

なぜ自分の会社の企業理念を知らない人が多いのでしょうか(写真:metamorworks/PIXTA)

人事コンサルタントとして、1万人以上のビジネスパーソンの昇格面接や管理職研修を行い、300社以上の企業の評価・給与・育成などの人事全般に携わってきた西尾太氏による連載。エンターテインメントコンテンツのポータルサイト「アルファポリス」とのコラボにより一部をお届けする。

■「あなたは何のために働いているのですか?」

あなたは、自分の会社の企業理念を知っていますか?

経営者が書いたビジネス書には、必ずといっていいほど「理念」の重要性について説かれています。しかし、なぜ理念が大事なのかを理解している人は少ないようです。そもそも、自分の会社の企業理念さえ知らない人も多くいます。

私は「人事の学校」という人事担当者の養成講座で3000人以上のビジネスパーソンの指導をしているのですが、管理職や人事担当者であっても自分の会社の理念を言えなかったり、あまり理解できていなかったりします。

理念とは何かというと、その会社が社会にどのような価値を提供しようとしているかを語っているもので、そこで働く人たちにとっては「働く目的」になるものです。

なぜその会社で働くのか、なぜその仕事をするのか、何のために売上をあげる必要があるのか、自分たちが働く目的を示したものが、その会社の企業理念です。

ところが、企業研修の場面などで「あなたは何のために働いているのですか?」と質問をすると、8割以上のビジネスパーソンが「生活のためです」と答えます。新人やメンバークラスだけでなく、ほとんどの管理職がそう答えます。

「では、宝くじが当たって生活できるようになったら、会社は辞めますか?」と質問すると、やはり8割以上の人が「辞めます」と答えます。たとえその場に社長がいても、躊躇なくそう答える人が多いのです。

企業理念は、一般的に「ミッション」「ビジョン」「バリュー」に分解されます。

ミッションとは、「使命」です。世の中にどのような価値を提供するのか、どのように貢献するのかという、その会社の使命を表すものです。

Googleであれば「世界中の情報を整理し、世界中の人がアクセスできて使えるようにすること」。Facebookなら「コミュニティーづくりを応援し、人と人がより身近になる世界を実現すること」です。

ビジョンは、どうありたいか、どうなりたいかを示す「目標」や「方向性」です。

Yahoo!は「世界でいちばん、便利な国」というビジョンを掲げ、「買いたいものが、すぐ手に入る。知りたいことが、すぐわかる。世の中を便利にすればするほど、人はもっと自由に、人生はもっと豊かになる」と、会社が目指す具体的な方向性を示しています。

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