「エクリプスクロスPHEV」から見る三菱の再起 暮らしの安心という新たなクルマ選びの基準

東洋経済オンライン / 2020年11月18日 16時0分

PHEVモデルの価格帯は385万円〜450万円。ガソリンモデルは255万円〜335万円(写真:三菱自動車工業)

三菱自動車工業のクロスオーバーSUV(スポーツ多目的車)であるエクリプスクロスがマイナーチェンジを発表。12月発売予定で10月15日より予約を開始した。さらにマイナーチェンジに伴い、プラグインハイブリッド車(PHEV)を追加したことで注目が集まっている。

改良の内容は、車体全長がやや長くなり、外観の造形も一部変更を受けた。それによって伸びやかで精悍な外観となった。走りのよさを強調し、洗練さが加わった魅力を見た目からも訴えかける。

■ショートサーキットで走行性をチェック

新たに車種追加されたPHEVに、ショートサーキットで試乗する機会を得た。三菱自動車のPHEVは、前後輪にモーターを1つずつ装備し、4輪駆動を実現している。ガソリンエンジンは発電用動力として機能するほか、一部走行にも寄与する。前後輪のモーター駆動は、三菱自動車独自の車両統合運動制御(S-AWC=スーパー・オールホイールコントロール)により、4つのタイヤへ最適な駆動力を伝達することで安定した走行を実現し、また的確なコーナリングをサポートする制御が加えられる。

電子制御には、走行モードの選択肢があり、ノーマル/スノー/グラベル(未舗装路)/ターマック(舗装路)の4つ。今回試乗したショートサーキットでは、ノーマルとグラベルを切り替えて走行した。

まずノーマルモードで走らせてみると、2017年にガソリンターボエンジン車で発売された際の俊敏な感覚に比べ、モーターやリチウムイオンバッテリーの搭載により車両重量が増したぶん、落ち着きのある上質なクルマの趣になっていた。それはそれで上級車感覚でよいのだが、ガソリンエンジン車で味わった軽快さも魅力であったのは事実だ。エクリプスクロスは、車格が上のアウトランダーに比べ車体寸法は小さいが全長が4.545m、全幅が1.805mあり、それなりに大きい3ナンバー車だ。それでもガソリンエンジン車を運転していると、小型ハッチバック車でも操っているかのような俊敏さを覚えたのである。

そうしたことを思い出しながら、走行モードをターマックに切り替えた。するとアクセルペダルやハンドル操作への応答がより早くなるとともに、S-AWCの制御も変わり、力強くグイグイと前進させ、カーブでは鋭く切れ込むように曲がった。その様子は、ガソリンエンジン車を運転したときのように活気あふれるものだった。

エクリプスクロスPHEVは、電動化によって上質かつ重厚な走行感覚と、走行モードの切り替えを利用することで俊敏で壮快な運転も味わえる、1台で2色の運転特性を持っているのである。クルマの電動化は、環境適合のためと思われているが、それが第一の目的であるにしてもモーターの出力特性と、それを活かした電子制御による操縦性の切り替えによって、幅広い魅力を備えたクルマにすることができる。

■格上のアウトランダーPHEVとの走行比較

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