鉄道にもようやく浸透「ポイント還元」新時代 JR東・西が来春オフピークに導入、すでに実例も
東洋経済オンライン / 2020年12月24日 6時50分
コロナ禍で鉄道の通勤利用者が減少する中、ラッシュ時とその他の時間帯の運賃に差をつけてオフピーク時の利用を促す「時間帯別運賃」の検討が鉄道各社に広がっている。
とくに混雑する時間の利用を避けて「密」の回避につなげるのももちろんだが、大きな目的はラッシュピーク時に集中する需要の平準化だ。鉄道各社はピーク時の需要に合わせて車両や乗務員などを配備してきた。ラッシュ時に集中する利用を分散できればコストを削減でき、経営の安定につながる。
ただ、運賃そのものを時間帯によって異なる形に変更するのは、実現に時間がかかるとみられる。そんな中、乗車する時間帯に応じて交通系ICカードの利用者に「ポイント」を還元する、という試みが広がろうとしている。
■ピーク前後の利用にポイント加算
JR東日本は11月、在来線の首都圏エリアで2021年春から時差通勤の推進に向けたポイントサービスを始めると発表した。あらかじめ同社のポイントサービス「JREポイント」に登録したSuica(スイカ)定期券で6時00分から7時00分までの「早起き時間帯」に入場すれば15ポイント、8時30分から9時30分までの「ゆったり時間帯」に入場すれば20ポイント還元するという仕組みだ。
また、定期券以外でも、同一運賃区間を月に10回以上利用するとJREポイントを還元するという回数券のようなサービスも提供する。10回で運賃1回分、11回以上は1回ごとに運賃の10%分のポイントを還元する。これらのポイントサービスは1年間の期間限定の予定だ。
JR西日本も12月16日、ICOCA(イコカ)定期券の利用者が混雑時間帯を避けて乗車した際にポイントをつけるサービスを2021年春に導入すると発表した。混雑時間を避けて大阪近郊区間の駅から乗車し、大阪中心部の33駅で降りた際に「イコカポイント」を20ポイントつける。こちらも1年間の期間限定とされている。また、福岡県の大手私鉄、西日本鉄道もラッシュ時を避けた利用者に対するポイントの付与を検討している。
時間帯や利用回数に応じてポイントを付与するサービスはすでに存在する。
ラッシュのピーク時を避けた利用にポイントを加算している例としては、東京メトロの「メトロポイントクラブ」(メトポ)がある。東西線西船橋方面から都心への通勤や、有楽町線豊洲駅の降車を対象とした「オフピークプロジェクト」は、通常なら1日3ポイントのところ、ピーク時を避ければ時間帯に応じて10~25ポイントを加算する。
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