コロナ禍でも黒字確保「コメダ珈琲」のすごみ 赤字転落のスタバになかった「3つの強さ」

東洋経済オンライン / 2020年12月25日 7時30分

FC店が9割超を占めるコメダ。座席間隔の広い郊外店が多くコロナ禍でも健闘した(記者撮影)

まさに「独り勝ち」と呼べる決算だった。

12月に入り、カフェチェーン各社の中間決算(スターバックスコーヒージャパンのみ本決算)が出そろった。コロナ禍の影響を受けても黒字を確保できたのは、3位のコメダ珈琲店のみだった。カフェ大手4社のうち、残りの3社は赤字転落を余儀なくされた。

カフェチェーン大手を店舗数の順に並べると、首位がスターバックスコーヒー(9月末1601店舗)、2位がドトールコーヒー(11月末1088店)、3位がコメダ珈琲店(11月末902店)、4位がタリーズコーヒー(4月末747店)だ。

緊急事態宣言下の4月、5月は人々が外出を控え、以降もテレワークの浸透や大規模イベントの開催中止が続き、カフェチェーンへの客足にも深刻な影響を与えた。当然、コメダ珈琲店も大きな打撃を受けた。

運営元のコメダホールディングスは、2020年中間期(3〜8月)の売上高が前年同期比12.1%減の134億円、純利益が前年同期比39.8%減の16億円と大幅に減少したものの、黒字にとどまった。競合他社がかつてない赤字に陥る中、コメダだけ踏ん張ることができた要因は3つ挙げられる。

■コメダは店舗の95%がフランチャイズ

1つ目は運営方法の違いだ。飲食店の運営スタイルは大きく直営店とフランチャイズ(FC)店に分けられる。直営店の場合は物件や従業員を本社が確保して、すべて本社の指示のもとで運営するのに対し、FC店を運営するのはフランチャイジーとなる個人や法人だ。FC店における本社の役割は、食材を卸したり店舗運営を指導したりといったレベルにとどまる。

スターバックスの場合、全店の9割超が直営店でFC店の数は限られる。ドトールの直営店比率は2割弱だが、ドトール・日レスホールディングス全体で見ると「洋麺屋 五右衛門」が全店直営であるなど、直営とFCの比率は半々だ。タリーズもおよそ半々とみられる。それに対しコメダの直営店を40店程度しかなく、全体の95%以上の店舗をFC店が占める。

直営店は家賃や人件費などの固定費を本社が抱えるが、FC店はフランチャイジーが負担するため本社の固定費は軽くなる。ただしFCビジネスにはリスクが伴う。なり手募集のノウハウや負担に加え、全店でサービス品質を統一させるための従業員教育は直営店より難しい。それでもコロナ禍で売り上げが急減する状況下、FC店が多いほうが浅い傷で済む結果となった。

コメダのフランチャイジーには、地盤の名古屋を中心に個人事業主が多い。店舗ごとに顔なじみの常連客が多くついていることや、自らの生活がかかった商売をしていることもあってテイクアウトやデリバリーなど必死の策を行った店舗が多かった。短縮営業を強いられた4月でさえも、前年比53%の既存店売上高を確保するという底力を見せた。

■9月、10月は既存店プラスをたたき出す

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