「赤い電車」と言えば名鉄、愛知ご当地鉄道事情 多種多様な電車と複雑な路線網のクセがすごい

東洋経済オンライン / 2021年1月19日 7時50分

中京地区で赤い電車と言えば名鉄。6000系電車は1976年に登場した(筆者撮影)

日本三大都市といえば、東京・大阪・名古屋である。一部には3番目は名古屋ではなく札幌だとか福岡だとかいう意見があるようだが、人口を見れば200万人を超えるのは政令指定都市でも横浜・大阪・名古屋だけだから、やはり名古屋は三大都市の一角だ。今回は、その名古屋がある愛知県の鉄道事情がテーマである。

愛知県の鉄道の旅は、東から向かうとだいたい豊橋から始まることになる。静岡県との県境は東海道本線の新所原―二川間にあるが、新幹線も停まる東三河の玄関口・豊橋をスタート地点とすることに異論がある人は少ないと思う。

■名鉄の存在感は大きい

豊橋駅から名古屋方面に向かう手段は、新幹線を除けば2つ。JR東海道本線と名鉄名古屋本線だ。この2路線は互いに競合する関係にある。

同じ区間を大路線2本が並んで走ることができるのは、まさに名古屋に限定せずとも愛知県全域が"大都市圏”であることの証しといっていい。そして名古屋鉄道はこの名古屋本線を軸としつつ、愛知県内各方面に路線の羽を広げている。

愛知県の鉄道を語るならば、とにもかくにも名鉄を語るべし――。そう言われているほどに、名鉄の存在感は大きい。というわけで、今回は名鉄に絞って旅をすることにしよう。

名鉄の路線は、すでに書いたとおり豊橋―名古屋―岐阜を結んで走る名古屋本線が最大の大動脈である。そしてその途中そこかしこからたくさんの路線を延ばしている。

豊橋駅から名鉄に乗ってしばらくすると国府(こう)という駅に着くのだが、そこから豊川線という路線が分岐している。豊川線の終点は豊川稲荷駅。豊川稲荷はご存じ日本三大稲荷の1つ(諸説ある)で、駅前から続く門前町はいなり寿司発祥の地(これまた諸説ある)としても知られている。

ライバルのJR東海道本線は三河湾沿いの海側を走るが、名鉄名古屋本線は山側の旅。東岡崎駅は近くに徳川家康生誕の岡崎城があって、岡崎市の中心市街地が広がっている。

そして“日本のデンマーク”として有名な安城市の新安城駅からは西尾線が分かれる。ほぼまっすぐ三河湾を目指して南に向かい、大手自動車部品メーカー・デンソーの生産拠点がある西尾市内を走り、吉良吉田駅が終点だ。

■三河湾の車窓が楽しめる

吉良吉田駅からはさらに蒲郡に向かって蒲郡線が延びており、2つあわせて“西蒲線”などと呼ばれることもある。名鉄の路線の中では利用状況があまり芳しくなく、存廃の危機にある路線といっていい。が、その蒲郡線の車窓から見る三河湾の風景は、名鉄随一の名車窓だ。

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