存在感を発揮する「本当に強い女子大」の共通点 安田女子大、武庫川女子大、昭和女子大の戦略

東洋経済オンライン / 2021年1月27日 8時30分

広島市安佐南区にキャンパスを置く安田女子大学 (筆者撮影)

「ダイバーシティーの時代に女子だけなんて」という指摘もありそうな女子大学。文学部が中心の良妻賢母型から脱皮できず地盤沈下が進む女子大と、実社会に役立つ教育に舵を切り急成長の女子大との格差が鮮明になってきた。時代の要請に合わせて総合大学となり、志願者数、偏差値、実就職率を飛躍的に向上させている3つの女子大を訪ねた。いずれも女子に特化していることで、社会の即戦力となる教育ができる環境を強みとしている。

■地域とともに歩む安田女子大

広島市安佐南区にキャンパスを置く安田女子大学では、2020年11月、学内のラーニングコモンズの一環で、現代ビジネス学科のマーケティング戦略ゼミの活動報告会を行っていた。森英恵がデザインした大学の制服を身にまとった3年生のゼミ生たちが相次いでプレゼンテーションに臨む。

同ゼミは、広島市を拠点に演劇を通じて地域活性を行っている劇団の活動に参加し、コロナ禍にあってもオンラインで作品を発信するために、どのようにすればよいかを研究のテーマにしていた。フィールドワークの成果や、劇団の広報誌「だるまだより」を創って発行した事などを発表。客席に集まった学生、教員だけでなく、活動に協力した外部の有識者からも温かい拍手が沸き起こった。

「地域や企業と連携して、社会人基礎力やチームビルディング力を向上させたい。学生が充実感を持って楽しく学び、幅広い教養と豊かな専門知識を修得できる教育を実践し続けることで、社会および地域社会の発展につながる」と担当教員は話す。

安田女子大学の母体である安田学園は、1915年の広島技芸女学校創立に始まり、105年にわたる伝統を持つ。1945年の原爆による被災では、安田五一初代理事長をはじめとして多くの犠牲者を出した。残された教職員そして学生は苦難の中で復興に取り組んだという。

当初は文学部のみだったが、経済および社会環境の変化や地域社会の要請もあり、2003年の現代ビジネス学部の設置に始まり、家政学部(2004年)、薬学部(2007年)、教育学部、心理学部(2012年)、看護学部(2014年)と組織を拡大。2020年4月には、公共政策分野のスペシャリストを養成する現代ビジネス学部公共経営学科が開設され、7学部14学科の総合大学となった。

今も広島の教育拠点として一歩一歩あゆみを進めている。

池田智子学長補佐は「本学は地域と共に歩んできた。地元を抜きにして大学は成立しない」と話す。コロナ禍においても、オンライン等を併用しながら地域および多くの企業との連携を行ってきた。

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