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初期投資40万円でも成功したラーメン屋の秘密 設備はカセットコンロと家庭用IHヒーターのみ

東洋経済オンライン / 2021年2月23日 12時0分

それでもコストのメリハリは重要であり、本質的でない部分は削るに越したことはありません。店舗の内外装を100円ショップやホームセンターの素材で整える一方、原価率を一般的な飲食店と同じ3割に設定。

この枠内で最大限おいしいものを目指し、「独自性アップ」と「原価低減」を両立できる自家製麺にもチャレンジしました(ただ残念ながら製麺機の故障に見舞われたほか、麺の品質を安定させるのが難しく、仕入れ麺を使いながら研究を続けているそうです)。

そして肝心な「カセットコンロにIHヒーターという熱源で、本当にうまいラーメンがつくれるのか」というところですが、松井さんは「タイミングさえ間違わなければ、本格的な業務用設備と仕上がりは同じ」と断言します。

■今の生活のほうが「100倍幸せ」

カウンター5席のみの川西麺業は、麺を最大5玉連続で茹でることとなりますが、カセットコンロで沸騰を保てる湯量では、ちょうど5玉が水替えのタイミングになるといいます。

つまり、ほかの作業や接客などをこなしながらもIHヒーターにかけた替えの湯を切らさないようにし、つねにきれいな熱湯で茹でられる状態にしておけば、業務用設備でなくても専門店レベルのラーメンがきちんと出せるというのです。

これは、いくつもの状況に目を配り、臨機応変に対応するマルチタスクの典型であり、向き不向きは分かれそうです。

「足りない設備を頭でカバーしているようなもの。スマホショップ時代よりも大変です」と語る松井さんは、それでも適性に恵まれたようであり「いやいや仕事をやっていたときの精神的なダメージがない分、こちらのほうが100倍幸せ」と目を輝かせます。

元日を除きほぼ無休で、久木田さんの系列店スタッフに週1回の応援を頼むほかは、昼3時間・夜4時間の営業と、合間の仕入れと仕込みを1人でこなす松井さん。

少しずつ増やしているメニューの開発に加え、既存メニューへの細かな改良も日々怠りません。SNSでは「以前食べたときより格段においしくなっている」との書き込みも見られます。

■「客から怒鳴られた」苦い経験

「定評ある有名店でさえスープや麺、チャーシューをどんどん進化させている。同じものを出していてはお客さんに納得してもらえないし、僕自身マンネリが嫌い」

こう語る志高き松井さんですが、独自に研究を重ねた調理法を見た客から突然「なってない」と怒鳴られるなど、心が折れそうになる場面は何度かあったといいます。

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