テレ朝の視聴率と番組CM収入の不都合な真実 時代に合わなくなったテレビ広告指標を斬る

東洋経済オンライン / 2021年2月26日 10時0分

2月前半に出そろったテレビ局の第3四半期決算で見えた、視聴率と番組CM収入の不都合な真実とは?(写真:sutiporn/PIXTA)

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テレビ局の第3四半期決算が2月前半に出そろった。昨年11月に発表された上期(2020年4〜9月)決算では、新型コロナの感染拡大により、関連会社を除いた単体の営業利益で、テレビ朝日が9億2600万円の赤字、TBSが3億6100万円の赤字、フジテレビはわずか1億円の黒字と、かつて例のない厳しい状況だった。

それがどうなるのか注目していたが結果は、4〜12月の第3四半期で急回復。テレビ朝日とTBSはともに30億円以上の営業利益となり赤字は解消された。しかしそれでも前年比で見ると、売り上げ・利益ともに大きくへこんでいる。

(外部配信先ではグラフを全部閲覧できない場合があります。その際は東洋経済オンライン内でお読みください)

急回復の要因はスポット収入だ。テレビCMには、タイムCMとスポットCMがあるが、タイムCMは番組の提供社が番組の中で出すCMで契約期間は半年間。かなり前から戦略的に予算を組む。一方、スポットCMは番組とは関係なくテレビ局が定めたCM枠で流す広告で番組の指定はできないが、CMを流す大体の時間帯と期間を設定できるため広告主は機動的に広告を打てる。

■景気の動向の影響を大きく受けるスポット収入

景気が悪くなると最初に削られるのが広告費だと言われているが、とくに機動的に広告出稿できるスポットCMは直近の景気に大きく左右される。

在京キー局5社の、このスポットCMによる収入が、四半期ごとにどう推移しているかをグラフにした。

前年比で100%以上なら前年のスポット収入より増え、以下なら減っていることになる。2018年度から見てみると、前年より増えたのはわずかな期間しかなく、ほとんどが前年より減っている。つまり、コロナ前からスポット収入は緩やかに下降線を描いていたことがわかる。

ただ、今年度1Qのマイナス30%以上という減り方はあまりに急激で、2Qでも回復せず上期の決算が最悪だったのも、四半期推移を見るとよく理解できるだろう。

3Q(2020年10〜12月)は大きく改善し、日本テレビ、TBS、フジテレビは100%超え、つまり前年より増えている。コロナ禍の自粛から解放され経済が戻ってきたからだろう。もっとも経済が回復し人の移動が急に盛んになった影響で感染者が急増し、1月以降は非常事態宣言が出されているので、おそらく4Qはまた大幅に下がることが予想される。

各社の第3四半期決算資料を分析していて気になったのがテレビ朝日だ。

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