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河井被告、「突然の議員辞職」にひそむ権謀術数 強い広島県民の反発、自民党への逆風回避狙う

東洋経済オンライン / 2021年3月25日 10時0分

保釈され、東京拘置所を出る元法相の河井克行被告(中央、撮影は3月3日夜、写真:時事)

2019年7月の参院選をめぐる大規模買収事件で、公職選挙法違反に問われて公判中の元法相・河井克行被告が3月23日、買収を全面的に認めるとともに議員辞職を表明した。

河井被告はこれまでの公判で無罪を主張し、徹底抗戦を続けてきた。突然買収を認めて議員辞職を表明したのは、「自民党執行部の圧力が背景にある」(立憲民主幹部)とみる向きが多い。

河井被告と共に逮捕・起訴された妻・案里元被告は、2月に一審の有罪判決が確定して参院議員を辞職した。これを受け、買収事件の舞台となった参院広島選挙区では、4月25日の衆参統一補欠選挙と合わせて案里元被告の失職による再選挙が実施される。

■政局絡みで注目の「4・25トリプル選挙」

今回の河井被告の議員辞職表明には「再選挙での自民党候補への逆風回避の思惑」(同)がにじむ。

河井被告が議員辞職すれば、自民党政権を揺るがせた巨額買収事件は新たな局面を迎え、河井夫妻はそろって国政の舞台から姿を消す。河井被告が議席を持っていた衆院広島3区の補選は、公選法の規定から10月までに実施される衆院選に吸収される。

河井夫妻は2020年6月の通常国会閉幕直後に東京地検に逮捕・起訴されたが、国民の激しい批判を受けても議員は辞職せず、説明責任も果たさないまま公判で無罪を主張していた。ただ、2020年秋に河井被告が突然弁護団を解任したことで、同被告の公判は案里元被告とは分離され、同被告の公判日程は大幅に遅れていた。

政局絡みで注目される「4・25トリプル選挙」は、立憲民主党参院幹事長だった羽田雄一郎氏の死去に伴う参院長野選挙区補選と参院広島選挙区再選挙が4月8日に、続いて吉川貴盛元農水相の鶏卵汚職事件での議員辞職に伴う衆院北海道2区補選が13日にそれぞれ告示となり、選挙戦がスタートする。

菅義偉政権発足後初の国政選挙で「次期衆院選や政権の前途を占う重要な選挙」(自民長老)であり、与野党とも総力戦で臨む。ただ、自民党は北海道2区では候補を擁立せず、参院長野も羽田氏実弟の弔い選挙となるため、野党優勢とみられている。

一方、2人区の参院広島は、残る現職が立憲民主党所属で「改選をにらむと野党側は戦いにくい」(自民選対)ことに加え、広島は圧倒的な保守地盤でもある。当初は「自民党に勝機がある」との見方もあったが、主要野党が女性の統一候補の擁立を決めたことで、自民党内には「情勢は五分五分」との危機感が広がる。

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