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有効なのに「ワクチンを打ちたくない人」の心理 接種率を上げるためにはどうすればいいのか

東洋経済オンライン / 2021年4月13日 7時40分

ワクチン接種は副作用も少ないようだが、皆が積極的に受けたいとは思っていないようだ。多くの人が積極的になるようにするにはどうすればいい?(写真:shu/PIXTA)

最初にお断りしておきますが、私は医療分野に関してはまったくの素人で、今回の新型コロナウイルスに関する情報も一般的に公開されているもの以上の知識はありません。また医療従事者への接種が始まったワクチンについても報道されている以上の内容は知りません。

したがって、ワクチンそのものの有効性については、何らエビデンスを伴う発言はできません。ただ、ワクチン接種に関する各種アンケートを見ていると、行動経済学的な見方から非常に面白い特徴が浮かび上がってきているような気がします。

■「現状維持バイアス」とは?

アンケートにもよりますが、「積極的に接種を受けたい」という答えは最近は増えているものの、およそ20~30%です。そして逆に「あまり接種を受けたくない・絶対受けたくない」という人も15~20%程度います。一番多いのは「様子を見てから接種したい」で、大体全体の半数程度を占めています。

この多数の人たちの意向をネガティブと見るかポジティブと見るかによって変わってくるでしょうが、「様子を見たい」というのは、少なくともあまり積極的ではないということを考えると、ワクチンを接種することを不安に思っている人は、比較的多いのだろうと思います。

冷静に考えると「新型コロナウイルスに感染して発症することのリスク」と「ワクチンを打つことで起こりうる副反応による健康被害のリスク」を考えた場合、現状、先行する各国で報告されている限りにおいては感染リスクを防げることのメリットのほうが大きいように思えます。

にもかかわらず比較的ネガティブな見方をしている人が多いのは一体なぜなのか? 私はこれらの現象を典型的な「現状維持バイアス」ではないかと考えています。「現状維持バイアス」というのは、「現状を変えることに抵抗感がある、あるいは変えたほうがよくなる可能性が高くてもなかなか変えることができない」という心理傾向のことです。

今回のワクチンの場合で考えると、前述の「感染リスク」と「副反応リスク」を考えた場合、発表された統計的には「副反応リスク」のほうが小さいように思えます。

実際に医療従事者の方々はみなさん積極的に接種を受けているようです。ところが多くの人にとって、「ワクチンを接種していない状態」が“現状”であり、「ワクチンを接種する」ことが“現状を変えること”になります。現状を変えなかった場合、つまりワクチンを接種しなければ、副反応リスクはゼロですが、感染リスクはそれまでと変わりません。

■もし現状を変えたことで、厄災になったら?

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