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「ある犯罪者」を22歳の起業家が「尊敬もする」理由 「やっかいな存在」リクルートを作った江副浩正

東洋経済オンライン / 2021年6月12日 10時30分

「経営者としての江副さんを絶大に尊敬すると同時に、反面教師として見る部分もあります」(撮影:今井康一)

リクルート創業者、江副浩正の軌跡を描いた書籍『起業の天才!』が5万部のベストセラーとなっている。リクルート事件を覚えている世代にとっては「犯罪者」のイメージが強い江副浩正だが、本書では「イメージと違った」と驚きとともに受け止められた。

では、リクルート事件後に生まれ、江副浩正という名前を歴史の教科書でしか知らない世代にとって、本書にはどのような学びがあったのだろうか。

17歳で初めての起業を経験したのち、大学に行かずにKakedasを創業、CEOを務める22歳の渋川駿伍氏は、「経営者としての江副さんを絶大に尊敬すると同時に、反面教師として見る部分もあります」と語る。どういうことか、解説してもらった。

■本人も知らない力を引き出す江副浩正

僕はいま22歳で、世代的に江副浩正さんをよく存じ上げませんでした。マスメディアからの情報しか入ってきませんから、「リクルート事件」などネガティブな話しか知りませんでしたし、同年代で事件について知っている人も少ないと思います。

『起業の天才!』を読みながら、江副浩正という生き方、生涯を通じたその考え方がいったい何にもとづき、背景には何があったのかということを考えました。そこには、江副さんを取り巻く人間関係から見いだされるものが多いと感じました。

僕は、リクルートを会社としてとてつもなく尊敬しています。その会社を作り上げた起業家、経営者としての江副さんを絶大に尊敬すると同時に、反面教師として見る部分もあります。

江副さんの尊敬すべき部分は、マネジメントの面。その人が自分自身ですら気がついていない才能や魅力、適性を的確に洞察し、見いだす力があるところです。本書には、そのようなエピソードがいろいろ出てきます。

ただ、僕は、すべてが書かれているとおりだったとも思わないんです。つまり、江副さんが見いだしたとされるその人の強みが、本当にあったのかどうかは別だということです。江副さんに認められて、自らそのような型にはまってゆき、力を発揮したということも往々にしてあるのではないでしょうか。

いずれにしても、本人が言語化できないところを、解像度高く表現する力。やはりこれは、江副さんご自身の感性であり美学でもあると思いました。

反対に、江副さんに欠けていたと思うところは、師匠を見つける力です。江副さんは、たびたびピーター・ドラッカーの言葉を語りはするものの、身近な師匠として仰ぐ人物はいませんでした。

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