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マツダがエンジン残しつつ「電動化」狙う納得の訳 ファン垂涎の水素ロータリーにも再び火が入った

東洋経済オンライン / 2021年6月22日 7時0分

RX-8ハイドロジェンREは、水素ロータリーエンジンで車輪を直接駆動していた。しかしながら今回の水素活用は、少なくとも今のところ、こんなふうに先に記したロータリーエンジンを発電機として使うプラグインハイブリッドなどに、水素燃料への対応が盛り込まれていく形となりそうだ。

■水素ロータリーのプラグインハイブリッドが実現したら

「そのためにも早く世にロータリー活用の電動化を出していきたいと考えています。形としては、これを使ってマルチフューエル対応での発展を考えていきたいです。」

こんな具合で詳細な商品化の形にまで言及があった。もし水素ロータリーエンジンを発電機、あるいは速度や走行状態によっては直接駆動にも用いるプラグインハイブリッドが実現したならば、それはCO2をほとんど排出せず、静かで滑らかで、かつ長距離走行も苦にしないクルマが出来上がることになる。

マルチフューエル対応ということで、インフラの都合などにより水素充填が叶わない時にはガソリンでも走行できるとなれば、実用性も十分以上に高い。個人的には、過給ユニット化するなど進化した水素ロータリーで直接駆動するスポーツモデルなども観てみたいという思いもあったが……。

エンジン派にとっては、こちらのほうが注目かもしれない。バイオフューエル、e-フューエルである。「ロードスター」の将来についての質問に答える形での、常務執行役員 R&D管理・商品戦略・技術研究所・カーボンニュートラル担当の小島岳二氏の答がこれだ。

「新型車の将来、今まで購入いただいたお客様に、バイオフューエル、e-フューエルといった燃料を供給することで、内燃機関でもカーボンニュートラルが実現できるようにと考えています。」

実は2030年までの100%電動化にはピュアスポーツカーのマツダ ロードスターも例外無く含まれている。シンプルでプリミティブなことが信条のクルマだけに不安も募るが、廣瀬氏はこう話している。

「ロードスターも当然、2030年までの電動化のスコープに入れております。小型軽量スポーツカーの特徴を活かして電動化を最適な形で組み合わせ、DNAを磨いていくという誓いを、ここで申し上げたいと思います。」

■電気モーターのドライバビリティは?

内燃エンジンにこだわるメーカーというイメージが強いマツダだが、電気モーターのドライバビリティの良さは、実は案外マツダが目指す「人馬一体」の考えとマッチングし、悪くないというのが筆者の見立てである。実際、今年販売がスタートした「MX-30 EV MODEL」に乗ると、クルマを手足のように操れる感覚が、場面によっては内燃エンジン車以上に強く感じられるのだ。そんなふうに電動化をうまく活用して、マツダらしさを表現してくれればと願うばかりである。

そうは言いつつもバイオフューエル、e-フューエルが実用的に使えるようになれば、極端な話、ロードスターのようなモデルでは完全な電動化にはこだわる必要がなくなるし、そうじゃなくても既存の内燃エンジン車をカーボンニュートラル化することができることになる。

実はポルシェも、アイコンである「911」を最後まで内燃エンジン車として残していくために、e-フューエルの開発を進めている最中。すでにレースではテスト使用されている段階である。マツダも同じような道を行くのだとしたら、これは興味深い。

電動化を一層、積極的に進めていきBEV比率も高めていく一方で、水素、そしてバイオフューエル、e-フューエルの活用にもさらに一歩踏み込んだ意欲を示したマツダ。まさにマルチソリューションでカーボンニュートラルを、マツダ車らしい走るよろこびを最大限重視しながら目指していくことになる。

島下 泰久:モータージャーナリスト

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