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毎日イライラする人に欠けた「脳内物質」の正体 キレて怒鳴り散らす前に知っておきたいこと

東洋経済オンライン / 2021年7月5日 18時0分

イライラの原因は「ホルモン」にあった(写真:PanKR/PIXTA)

なぜか「イライラが止まらない」人に足りていないホルモンとはいったい? 脳科学者の有田秀穂氏による新書『脳科学者が教える「ストレスフリー」な脳の習慣』より一部抜粋・再構成してお届けする。

ダルマの置物が「七転び八起き」できるのは、腹のなかに重しが入っているためです。この重しがしっかりした重量を持っているために、叩かれても小突かれてもすぐにもとの状態に戻ることができるわけです。

もし、ダルマに重しがなかったり軽いものだったりしたらどうでしょうか。コテンと倒れてしまうと、もう起き上がれなくなってしまいます。人間の心の動きもこれに似ています。仕事で失敗をしても、友人とちょっとした行き違いがあっても、すぐに立ち直ることができる人もいれば、ちょっとしたストレスでも落ち込んでしまい、なかなか回復できない人もいます。この違いは、心のなかに重しがどれだけあるかに左右されていると考えることができます。

■「ストレスフリーな脳」をつくるホルモン

では、人間にとっての重しに当たるものは、いったい何なのでしょうか。それは、セロトニンという神経伝達物質です。セロトニンは脳内にあるセロトニン神経から分泌される物質で、これが脳内にたっぷり存在していれば、ダルマの重しがしっかりしている状態になります。セロトニンこそが「ストレスフリーな脳」をつくる復元力の源なのです。

ところが、セロトニンの量が減ってしまうと、重しが軽くなってしまいます。そうなると、私たちはストレスに耐える力が弱くなってしまいます。セロトニンは、私たちがストレスを受けても、落ち込んだり、やみくもに対抗したりすることなく、どっしりと落ち着いた気持ちで生きていくために、なくてはならない大切な物質なのです。

たとえば、通勤時間の駅のホームを歩いていると、見知らぬ人の肩がぶつかってきたのに、相手は何もいわずにそのまま去って行ってしまった。そんなときの自分自身の反応が、ときによって変わることはありませんか。

あるときは、ムカッとしてイヤな気分がいつまでも残り、会社に着いても「礼儀知らずなやつだ」と腹を立てているかと思えば、ときによっては「混雑していたのだからしかたがない。あの人にも事情があったのだろう」と考えて、すぐに忘れてしまうこともあります。

これは、セロトニンの状態に違いがあったからかもしれません。脳内のセロトニンの量が充分でないと、重しがうまく働きません。重しのないダルマが、叩かれてもすぐにはもとに戻らないのと同じように、ちょっとしたストレスを受けただけでも平常心を失ってしまうのです。いつまでもうじうじと文句をいい続けたり、場合によってはその場でキレて大声で怒鳴り散らすということにもなりかねません。

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