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毎日イライラする人に欠けた「脳内物質」の正体 キレて怒鳴り散らす前に知っておきたいこと

東洋経済オンライン / 2021年7月5日 18時0分

しかし、セロトニンがたっぷり脳内に蓄積されていると、ちょっとやそっとのストレスを受けても、すぐにもとに戻ることができます。重しがしっかりしているために、少しのことには動じない状態でいられるからです。

もちろん、ぶつかった瞬間は、ムッとしたり、腹を立てたりするのは人間として当然のことです。ときには「気をつけろ」ぐらいいってもおかしくはありません。

■セトロニンが足りないと…

問題はその先です。セロトニンが減っていると、いつまでも腹を立てた状態でいたり、時間が経ってもムカムカし続けてしまうのです。しかしセロトニンがたっぷりあれば、その場で腹を立てたとしても、それでおしまい。そこから先はうだうだと考えることがありません。

ストレスをさらっと受け流せるかどうか、それを左右するのがセロトニンというわけです。受け流すというのは、けっして逃げることではありません。一瞬カッと興奮するかもしれないけれども、すぐにもとの冷静な顔に戻っている様子を思い浮かべるといいでしょう。それがまさに、ダルマに象徴される「心の復元力」を持っている状態です。

それでは、セロトニンはどのようにしてできるのでしょうか。セロトニンを分泌するセロトニン神経は、脳幹という場所に存在する神経です。脳内には合計で約140億個の神経細胞があるといわれていますが、そのうちの数万個がセロトニン神経に当たります。

セロトニン神経の働きについて説明する前に、まずは脳全体について簡単に説明しましょう。脳は複雑な構造を持っていますが、ここでは本書に関係の深い部分に絞って紹介することにします。

1.大脳皮質
脳の外側を覆っている部分で、言語や知能をつかさどっています。人間がほかの動物に比べて高度な知能を持っているのは、この大脳皮質が発達しているためです。

2.大脳辺縁系
大脳皮質の奥にある部分で、感情をつかさどっています。人間だけでなく犬や猫のような動物も持っており、喜怒哀楽や快・不快などの感情や情動もここから発生しています。

3.前頭前野
大脳皮質にあり、人間として社会生活をするのに不可欠な働きをし、集中力や意欲、共感などにかかわっています。

4.視床下部
大脳辺縁系の奥にある構造です。食欲や性欲など、生存に不可欠な行動に関連しています。

5.脳幹
脳神経の中枢部であり、呼吸、血液循環など、生命の維持に不可欠な機能のほか、脳や体全体の活動レベルを調節する働きを持っています。脳幹は進化の過程でもっとも古くから存在する部分で、「最古の脳」とも呼ばれています。

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