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日立、三菱電、海外…大揺れ「鉄道メーカー」総決算 欧州3強は合併で2社に、中国中車は国外苦戦

東洋経済オンライン / 2021年7月5日 7時0分

今から5年前、日立の東原敏昭CEOは「2020年代の早い時期に売上高1兆円を目指したい」と、売り上げ拡大に意欲を示していた。だが、今回のIR説明会では、2025年度に売上高8500億円、調整後営業利率10%という目標が掲げられ、売上よりも利益率向上に主眼が置かれた。ビッグスリーの年間売上高が各社1兆円程度で横並びだった時代には、日立も彼らと肩を並べることを目指していたが、現在の日立は規模拡大を焦る必要がないと判断したようだ。

むしろ、3%台にまで低下してしまった売上高利益率の回復が急務だ。ワシントン地下鉄の受注で活況に湧くアメリカ事業とMaaSの拡大で売り上げを増やしつつ、製品設計の簡素化などによる車両製造コストの削減で利益率の改善を目指す。

■アルストムは2021年度が正念場

一方、新生アルストムの2020年度売上高は前期比7%増の87億ユーロ(約1兆1500億円)、調整後の税引前償却前利益は同2%増の6億ユーロ(約849億円)だった。

ボンバルディアの鉄道事業を合併したのだから単純に考えれば売り上げは2兆円レベルになっていてもおかしくないが、今回の決算ではボンバルディアの業績は2カ月分しか計上されていない。アルストムのみだけで見ると売上高は前期比6%減の77億ユーロ(約1兆円)だ。「新型コロナの影響を受けた」というのがアルストム側の説明だ。

ボンバルディアの買収によってアルストムはコスト面で4億ユーロ(約527億円)の改善が可能とそろばんを弾く。ボンバルディアの業績が完全に反映される2021年度がアルストムの真の実力を表す年だ。

パソコンのモニターを見つめていると、画面の向こう側からCG画像の列車がやってきて駅に到着。車両からホームに降り立った人物が、「私はマイケル・ピーター。シーメンスモビリティのCEOです」と挨拶した。シーメンスのIR説明会の一幕だ。

この列車はシーメンスの鉄道部門、シーメンスモビリティが開発する水素をエネルギー源とする電車「ミレオプラスH」。2024年の試験走行を目指す。水素を燃料に使う電車は、日本でも日立がJR東日本やトヨタ自動車と組んで開発中。こちらは2022年中の実証実験開始を予定しており、タイムスケジュール的には日本のほうが先行している。

しかし、環境への意識は欧州のほうが日本よりもはるかに高い。実用化後は「欧州製」のミレオプラスHの普及が進む可能性がある。

■利益率は日立の「目標」上回る

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