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台湾・国民党がワクチン接種で「特権意識」丸出し 海外製を批判しながら国民より早い接種が発覚

東洋経済オンライン / 2021年7月6日 8時0分

ワクチン接種が進む台湾。だが、2021年5月、台湾当局のワクチン不足を批判し「中国製を入れよ」「日米からのワクチン受け入れは物乞い」と批判していた最大野党・中国国民党の重鎮らが、実はわれ先にと国民より早くワクチンを打っていたことが発覚した(写真・2021 Bloomberg Finance LP)

台湾では現在、新型コロナウイルスワクチンの接種が急がれている。2021年6月上旬、日本が台湾にイギリス・アストラゼネカ製ワクチンを供給することを決めた当時、台湾では厳格な接種順位を定めて進めていた。そのアストラゼネカ製ワクチンをめぐって、台湾の最大野党・中国国民党(国民党)の要人らが騒動を起こし、台湾内でも問題になっている。

2021年6月23日、国民党の元議員で台北市長選にも出馬したことがある丁守中氏が、自身のSNSファンページで、アストラゼネカ製ワクチンを接種したことを明らかにした。5月26日に医療従事者ら第一種接種対象者の枠組みで接種したという。

■接種が優先される年齢でもないのに「特権接種」

丁氏は医療従事者ではなく、1954年生まれであり、70歳以上の高齢者というわけでもない。日米の緊急支援に代表されるように、彼らが接種したのは、感染が急拡大しワクチン不足で社会がパニック状態にあった頃だ。そんな中、「元議員だから」「国民党の大物だから」「接種した病院と関係があったから」などの批判が出た。これらの事件は「特権接種」と呼ばれ物議を醸している。

しかも丁氏は、接種告白の前になる2021年5月12日、「ツアーを組んで中国で中国製ワクチンを打ちに行こう」と呼びかけていた。それなのに、アストラゼネカ製ワクチンを優先接種していた。良識ある国民党議員ほど気まずく感じたに違いない。もっとも丁氏の接種が発覚する以前に、問題は起こっていたのだった。

特権接種が最初にメディアで暴露されたのは、国民党の元議員である黄昭順氏だった。台湾南部の高雄を拠点に、議員活動27年。女性議員の在任歴としては、台湾の憲政史上最長を誇る。しかし2020年の選挙で落選後、党内の要職含め現在は第一線から退いている。

黄氏は「薬剤師資格があることから、医療従事者枠で接種した」という。しかし、薬剤師として登録しているのは北部の台北市だが、政治家としての地元である南部・高雄市で接種していた。また高雄市が取りまとめた接種者リストに名前がなかったことから、「特権接種した」と世論の批判を浴びたのだった。

次に暴露されたのは、中部雲林県前県長(知事)の張栄味氏だ。地元に強固な地盤を築き、2004年の総統選挙では、国民党総統副総統候補の連戦・宋楚瑜両氏の雲林県選挙対策本部長を務めるなど、「雲林王」と呼ばれるほど影響力があった。しかし2018年、在任中にごみ焼却施設にまつわる贈収賄事件で逮捕され、最高裁で有罪確定。5月31日に仮釈放されていたが、6月4日ごろ、ワクチン接種を終えていたとメディアに報じられたのだ。

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